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言語聴覚士(ST)とは?仕事内容や年収(給料)、国家試験の合格率などを解説

言語聴覚士(ST)とは?仕事内容や年収(給料)、国家試験の合格率などを解説

3.言語聴覚士の働く場所

このグラフは、言語聴覚士がどのような職場で働いているかを示した割合です。これを見ると約6割の言語聴覚士が医療領域で、残りは主に介護・福祉領域や教育領域で働いていることがわかります。

言語聴覚士 就業場所の割合

参照:日本言語聴覚士協会HP

※小数点以下は四捨五入

次に言語聴覚士の主な就業場所について詳しく見ていきましょう。

3-1.医療機関

医療機関のなかでは主に、病院のリハビリテーション科やリハビリテーションセンター、回復期病棟などで働きますが、口腔外科や耳鼻咽喉科などでも活躍しています。

対応する患者さんの年代や障害の種類・状態は、医療機関によって様々です。言語聴覚士は患者さん一人ひとりに合わせた機能回復訓練やリハビリテーションを実施するとともに、社会復帰に向けた相談や支援もおこないます。

3-2.介護・福祉機関

特別養護老人ホーム、老人保健施設、デイサービスセンターなどの高齢者を対象とする施設や訪問リハビリテーション事業所などで働く場合、介護職員や栄養士などと協力して摂食嚥下障害の訓練や指導をおこないます。そのほか、レクリエーションなどによって言語・認知機能の維持回復も図ります。

肢体不自由児施設や重症心身障害児施設などの、児童を対象とする施設では、聴覚障害や摂食嚥下障害などの訓練・指導のほか、発達障害を持つ子どもへの言語およびコミュニケーション訓練を実施。また、その家族への助言・指導などもおこないます。

point

肢体不自由児施設

四肢や身体の一部に麻痺や障害がある子どもが入所し、訓練や指導による機能回復を目的とした施設。

重症心身障害児施設

重度の知的障害や身体障害が重複している子どもが入所する。療育と日常生活の指導、助言を目的とした施設。


3-3.教育機関

教育機関での働き方は、小中学校や特別支援学校で教員として障害を抱える子どもの指導言語聴覚士養成校の講師としての働き方が挙げられます。

ただし小中学校や特別支援学校で教員として働く場合は「教員免許」が必要となるため注意が必要です。

4.言語聴覚士になるには

言語聴覚士は国家資格であるため、国家試験に合格しなければ資格を取得することができません。

言語聴覚士になるためのルートは大きく分けて2つあります。1つは高等学校を卒業後、言語聴覚士養成課程のある大学(短期大学)や指定の養成校に進むルート(3~4年制)。もう1つは一般の4年制大学を卒業後、言語聴覚士養成課程のある大学・大学院の専攻科か指定の養成校を卒業するルート(2年制)です。

言語聴覚士 資格取得ルート

※図は言語聴覚士を目指す場合の主なルートを示す

4-1.専門学校や通信教育でも言語聴覚士になれる?


国家試験の受験資格を得られる養成校として、3年制の専門学校は存在しますが通信教育のみで取得することはできません。

しかし、一般的な4年制大学を卒業した後であれば、夜間過程のある2年制養成校を修了することで受験資格を得ることができます。

社会人から言語聴覚士を目指す場合には、選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?

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