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理容師になるには?仕事内容や働く場所、給与、将来性、美容師との違いを解説

理容師になるには?仕事内容や働く場所、給与、将来性、美容師との違いを解説

3.理容師の仕事

理容師画像

3-1.理容師の仕事内容

理容師の仕事は「カッティング」と「顔そり(シェービング)」「シャンプー」「整髪(スタイリング)」がメインです。

また近年は、理容室に通う人の性別・年代・ニーズの多様化により、デザイン性の高い髪型を仕上げる技術とセンス、接客・カウンセリング能力、頭皮・毛髪・肌の健康管理へのアドバイスなども求められるようになっています。

■理容補助(無資格)ができること・できないこと

理容学校の通信課程を受けている学生の中には、理容室で理容補助としてアルバイトをしながら理容師を目指す人も少なくありません。

ただし、資格を持たないため業務内容は限定的です。以下でできること・できないことを見てみましょう。

               

理容師(有資格)

理容補助(無資格)

パーマ

×

カット

×

顔そり
(シェービング)

×

シャンプー

×

道具の準備

受付

清掃


理容師資格を持たない理容補助は、顧客に対して、直接理容に関わる業務をおこなうことができません。パーマやカット、顔そり(シェービング)はもちろんですが、シャンプーもNGです。

主な理容補助業務として、理容師が使う道具の準備、予約・会計・電話応対などの受付業務全般、店舗の清掃といったサポート業務が中心となります。

その他では、店舗のホームページに掲載するヘアスタイルの撮影やSNS投稿などを任されるケースもあるようです。

3-2.理容師の仕事道具

理容師の仕事道具

ここでは、理容師として働くときに使うことになる主な仕事道具を紹介します。それぞれの使用目的、役割を押さえておくと便利です。

ハサミ
(シザーズ)

刃には大きく分けて「ベーシック」「セニング」「スライド」の3種類があり、基本的なカットや刈り上げ、毛量調節などの用途に応じて使い分ける。値段は1万円〜10万円を超えるものまでさまざま

カミソリ

カット用または顔そり(シェービング)用がある。一般に普及している電気シェーバーやT字カミソリとは違い、ステンレス製のカミソリや鋼でできた日本剃刀を使用する

バリカン

ミリ単位の細かい調整が可能なバリカンは、刈り上げやフェードカット(長短がついた刈り上げ)で使用する。眉カットや産毛の処理、刈り上げの細かい微調整などはトリマーを使用する

櫛(コーム)

カットをするときに使う「カットコーム」、刈り上げをするときに使う「刈り込み櫛」など、用途によって使い分ける。値段は1,000円〜5,000円のものが一般的

アイロン
(こて)

美容室ではロッドを巻いてパーマ液をかける方法が一般的だが、理容室では3mm〜12mmの太さのアイロン(こて)で直接髪を巻くアイロンパーマもおこなう

ブラシ

「ヘアブラシ」「シェービングブラシ」「毛払いブラシ」などの種類がある

3-3.理容師の働く場所(職場)


■理容室(床屋)

理容室の経営主体は、法人経営の理容室個人経営の理容室の2つに分かれます。

厚生労働省が2014年におこなった調査によると、対象となった1,405店舗のうち、個人経営の割合は96.5%、法人経営の割合は3.5%となっており、個人経営の理容室が多くを占めることがわかります。

一概に法人経営と個人経営のどちらが良いとは言えませんが、一般的な特徴を知って、就職するときの参考にしてみてください。

point

<法人経営の理容室の特徴>

・教育カリキュラムが整っている

・店長やマネージャー職への昇進ができる

・個人経営に比べて、福利厚生が充実している

<個人経営の理容室の特徴>

・オーナーのすぐ近くで技術を身につけられる

・地域密着型で地元の常連客・リピーターが多い

・経営ノウハウを学ぶことができる


■病院・高齢者施設

法人の中には、病院や高齢者施設(有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、サービス高齢者住宅など)に訪問して、理容サービスを提供している企業もあります。また、高齢者施設に併設するかたちで理容室を開業して「ケア理容師」として働く人もいます。

point

<ケア理容師とは>

全国理容生活衛生同業組合連合会が発行している資格。高齢者や障がい者へのサービス、在宅・訪問理容サービスに焦点をしぼった研修を修了した人には、「ケア理容師認定証」と店舗掲示用の「ケア理容師マーク」が交付される。


詳細は、全国理容生活衛生同業組合連合会のホームページを参照してください。

3-4.理容師の働き方


■労働時間・定休日

地域や立地条件により異なりますが、厚生労働省が2012年におこなった調査によると、平均的な営業時間は10〜11時間の回答が最も多く、1ヶ月の定休日は6日の回答が最も多くなっています。

とくに見習い期間中は、営業終了後や休日を利用した技術練習をおこなうこともあり、長時間勤務となり、休日も少なくなる傾向があるようです。

理容室の経営主体別営業時間
理容室の1ヶ月の定休日日数割合

出典:厚生労働省 「理容業の実態と経営改善の方策」

3-5.理容師のキャリア


■理容師(アシスタント)

理容学校の卒業後、免許を取得した理容師は就職先の理容室で「アシスタント」として、キャリアをスタートします。

アシスタント期間は、フロントの受付業務や接客、清掃、タオルの洗濯、顧客のシャンプーなどをおこないながら、店舗業務全般を学びます。

法人経営の理容室では、カットや顔そり(シェービング)などの基礎技術の研修をおこなう店舗もありますが、個人経営の理容室ではオーナーや先輩理容師の仕事を見たり、営業時間後に練習したりして技術を磨くのが一般的です。

■理容師(スタイリスト)

理容師における「スタイリスト」は、顧客からお金をもらえるサービスを提供できる理容師であることを意味します。そのため、スタイリストを目指すアシスタントは、店舗でおこなわれる技術テストに合格しなければなりません。個人差はありますが、アシスタント期間は1〜3年ほどになるようです。

■管理理容師

「理容師法第11条の4」では、常時2人以上の理容師が働いている理容室の開設者は、理容室を衛生的に管理するため、理容室ごとに管理理容師を1人置かなければならないと定めています。そのため、個人で理容室を開業する人のほとんどは「管理理容師」の資格を取得します。

資格を取得するには、理容業務に3年以上従事し、厚生労働大臣の定める基準にしたがって、都道府県知事が指定した講習会の課程を修了する必要があります。

■美容師とのダブルライセンス

理容・美容に対する関心が高まり、顧客のニーズが多様化するなかで、理容師と美容師の「ダブルライセンス」を目指す人もいます。

理容師が美容師資格を取得するためには、厚生労働大臣指定の養成施設(美容学校)で所定のカリキュラムを修了して、美容師国家試験に合格する必要があります。

2018年4月より制度が改正され、養成施設ではダブルライセンス取得者向けの「修得者課程」が設置できるようになりました。

そのため、理容師免許取得者は、通常の修学期間である3年を半減した1年6ヶ月で通信課程を終えることができます。費用は40〜50万円程度。

これは、美容師資格取得者が理容師資格の取得を目指す場合も同様です。

4.理容師の給与

2024年12月時点でジョブメドレーに掲載されている理容師の給与は次のとおりでした。理容師の給与の一例として参考にしてください。

下限平均

上限平均

総平均

パート・アルバイトの時給

1,129円

1,342円

1,235円

正職員の月給

24万5,074円

33万6,837円

29万955円

正職員の年収*

343万1,036円

471万5,718円

407万3,370円

*年収は「月給 × 14ヶ月(ボーナスは月給の2ヶ月分)」で試算

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