
1.MR(医薬情報担当者)とは
MRとは「Medical Representative」の略です。日本語では「医薬情報担当者」と訳されます。MRは製薬企業の営業担当者として製薬会社に所属する人とCSO企業(Contract Sales Organization:医薬品営業マーケティング受託機関)に所属して、そこから製薬会社に派遣される人(コントラクトMR)に分かれます。
医薬品情報を扱う窓口として一定の需要はあるものの、MRの総数は減少傾向にあります。
参考:MR認定センター|MR白書2023「MRの概要について」2.MRの仕事内容
MRの役割は「医薬品情報の提供と収集」をおこない、自社(または営業代行する製薬企業)の医薬品の普及につなげることです。医薬品には医師の処方が必要な「医療用医薬品」と「一般用医薬品(OTC医薬品)」がありますが、MRが扱うのは医療用医薬品です。
営業担当者といっても「薬を販売する仕事」ではなく「医薬品情報を扱う仕事」であるという点をおさえておきましょう。以下で具体的な内容を紹介します。

<医薬品情報の提供>
MRは医薬品の基礎情報(効能・用法・用量など)や相互作用、使用上の注意点などが記載された「添付文書」に関する情報提供をおこないます。添付文書の内容に改訂があった際にはただちに最新の情報を提供しなければなりません。
<医薬品情報の収集>MRは医薬品情報を提供するだけではなく、医療機関から医薬品の有効性(効き目や効果的な使い方)や安全性(副作用など)に関するフィードバックを受けます。得られた情報は自社の製品開発に活かしたり、副作用などが出た際には、厚生労働省への報告をおこなったりします。

