5.最後に
MRが減少している背景には、有効性・安全性の情報が蓄積された新薬(先発医薬品)と同じ有効成分を使っており、品質、効き目、安全性が同等とみとめられている「ジェネリック医薬品」(後発医薬品)の普及が進んでいること、処方する医師や患者の母数が限られる抗がん剤などのスペシャリティ領域が伸長したことなどにより、MR自体の役割が縮小しつつあるという事情があります。
また、厚生労働省は製薬企業の「医療用医薬品に関する販売情報提供活動」における不適切なプロモーションを抑制するために「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」を発表しました。同ガイドラインは2019年4月1日より適用されています。
そのため、今後はMR一人一人にはより高い専門性が求められることが予想されます。「数から質への転換期」において、患者主体の医療に貢献できる人、新しい医療制度や法律などの理解を深め、医師・薬剤師と信頼関係を築ける人には活動の幅が広がるでしょう。
製薬企業のMRにはその専門性を高めるだけでなく、事業部長やマネージャーなどの管理職へのステップアップや医薬品のマーケティング担当・流通担当などへのキャリアパスも考えられます。就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

