◆今季の佐々木はリベラと重なる部分も
やや強引だが、今季の佐々木は、かつてのマリアノ・リベラと重なる部分もあった。リベラも元々は先発投手としてマイナーで研鑽を積み、メジャーでも先発投手としてデビューした。ところが、25歳で迎えた1995年のメジャー1年目は思うような投球ができず。先発投手として10試合に登板するも、3勝3敗、防御率5.94と打ち込まれ、シーズン終盤にリリーフへ回ったことが新たな才能を開花させるきっかけにもなった。
メジャー1年目の佐々木はシーズン序盤に早々と“先発失格”の烙印を押され、まさに30年前のリベラと同じ道を歩んだ。リベラのような絶対的なクローザー像を目指すのも、選択肢の一つとなるはず。
憎たらしいほど強かった“悪の帝国”ヤンキース。その再現に向けて、ドジャースが連覇を伸ばせるか——カギを握るのは、他でもない佐々木朗希かもしれない。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

