◆夜の世界で横行する「未成年雇用の闇」

今は随分と厳しくなったものの、忘れた頃に「未成年雇用で摘発」という報道が出ることからわかるように、未だに危険な店は存在する。たまに、10代が身分証の偽造や貸し借りをして面接へ行き、見事に店が騙された結果、摘発をされる残念な例もあるが、故意的に未成年を雇用する店があることも事実。
なお、セクシービデオ業界に関しては年齢確認がとても厳しいので、未成年雇用は絶対にあり得ないと言ってもいい。しかし「適正ビデオ」と呼ばれない「同人作品」の世界で怪しげな事案が発生したらしく、未成年雇用と身分証の問題は根絶が困難なようである。
◆“未成年ブランド”が生む危険な需要と供給
話題になりづらい地方のひっそりとした店や、営業許可を取らずに闇営業する店は、年齢確認に対する考えが甘い。未だに顔つきなしの身分証を見せるだけで入店できるところも一部あるそうで、そこに「おいしさ」を見出す運営サイドと少女がマッチングすれば、あっという間に悪いビジネスが完成する。店は「若い子いますよ。実は10代の少女も働いているんです」と常連客にこっそりと教えて集客し、売り上げを作る。女の子もまた“未成年ブランド”を使って大金を得られるのだから、各方面で需要と供給が満たされると、彼らにとってはいいことづくめだろう。法を犯してでもオイシイ思いをしたい、そんな欲望が闇をさらに深めていく。
まるで全員がウィンウィンのように思えるが、ある意味少女たちは搾取されている。本人が望んだとしても若さと尊厳を切り売りし、いいように使われている時点で平等ではないのだ。

