◆退職して2年で800万円を浪費
「早期退職を勧められていた同年代と同じぐらいのタイミングで会社を辞め、直後はまさに悠々自適な生活を送っていました。友人たちとの飲み会は継続していて、会社の仕事や職場への不満・愚痴など、いくらでもあったのです。でもそのうち、同じ愚痴の繰り返しになっていきました」そうなると今度は「もっと楽しいところで飲もう」ということになり、いままで通っていた安い居酒屋ではなく、値段が安めのガールズバーやキャバクラで飲むようになる。その場は楽しいのだが、支払い時や翌日になると現実に引き戻されるということを繰り返すようになる。
「昼間は投資関連の情報を探すぐらいしかなく、とにかくヒマ。夜もこのままヒマが続くのかと思うと、つい誘いに乗って飲み歩いてしまうのです。そんな暮らしをしていると、驚くようにお金が消えていきました」
投資の損失も合わせると退職して2年目は年間で500万円も使っていることが判明。退職して2年ですでに800万円ちかくを溶かしていたのだ。現実を突きつけられた佐藤さんは真剣に再就職先を探しはじめるが、希望に沿うようなところはない。
◆慌てて再雇用先を探す

そのため紹介されるのは、短時間パートや労働とは見合っていないようなキツイ求人ばかり。佐藤さんは結局、恥もプライドも投げ捨てて、いまは出世した昔の同期に相談。その結果、昔働いていた会社に再雇用してもらい、月に手取15万円程度もらえることになった。
「早期退職して悠々自適に暮らすという憧れを持っている人も多いと思いますが、没頭できるお金のかからない趣味でもないかぎり、エンドレスな休日は退屈なだけ。想像している以上に出費もかさむので、慎重に判断してほしいです」
そして自身の後悔から、「退職するまでにお金がかからない趣味をみつけたり、副業など少しでも収入が入ってくるように工夫したりしておいたほうがいいと思います」と、アドバイスしてくれた。隣の青い芝生に憧れすぎないということにも注意しておきたい。
<TEXT/山内良子>
【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

