3. その他のよくある6つの失敗例
アンケートで寄せられた失敗談の他にも、キッチンリフォームではこんな失敗も考えられます。
3-1.コンセントの数や位置が不便
キッチン周りはとくに家電を多く使うので、「コンセントが足りず延長コードまみれになった」という失敗例が多くあります。コンセントの数は3〜4口(6〜8個)を目安に、置く予定の家電に少し余裕をもった数を設置するのがおすすめです。
リフォーム時には足りない分を、追加設置してもらいましょう。その際はどこからでも使いやすいよう、作業台・壁面・床下など複数個所にコンセントを設けるのがポイントです。
3-2.ゴミ箱・分別スペースが足りない
キッチンスペースにおいて、ゴミ箱はかなり存在感があるアイテムです。
置くスペースを考えずにリフォームしてしまうと、ゴミ箱を置ききれないことや、調理の邪魔になることも。そうした失敗を防ぐためには、リフォーム時にゴミ箱を置く場所を確保しておきましょう。ゴミ箱収納付きのカップボードを選ぶか、カウンター下をオープンタイプにして置き場を設けると、キッチン内がすっきりします。

3-3.音やにおいが家中に広がる
オープンキッチンは開放感があるものの、調理中の音やにおいが伝わりやすくなります。
これらを完全に防ぐことはできませんが、効率よく空気を吸い上げる『整流板』付きの製品や、空気をきれいにする『給気清浄機能』がある製品を選ぶことで軽減できます。
レンジフードの稼働音が心配な方は、静音設計タイプがおすすめです。
3-4.床・壁材の耐久性が低く、想定より早く劣化した
床材と壁紙の耐用年数は10年前後が目安ですが、水や油などを多く扱うキッチンは、他の部分よりも劣化が早く進む傾向があります。濡れたままにしておくとカビが発生することもあるため、「すぐにダメになった」と感じるかもしれません。
できるだけ長持ちさせるためには、耐水性が高い素材を選ぶのがコツです。
床材ならフロアタイルやクッションフロア、壁紙なら『1000番台クロス』の中から耐水・防汚・耐火効果などが高いものを選びましょう。
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3-5.シンクの横幅や深さが合わず手持ちの調理器具が洗えない
システムキッチンのシンクのサイズは、横幅70〜80cm、深さは17~20cmが一般的です。
しかし、横幅は45〜90cm、深さは15~25cmと、さまざまなサイズがあるので、作業台を広く取りたいときや、キッチン間口自体が小さいときにはコンパクトなシンクを。シンク下の収納スペースを広く取りたいときには、浅型シンクを選んだりします。
ただし、シンクの横幅と深さが合わなければ、深鍋が洗いにくかったり、水が飛び散ったりと使いにくさを感じることも。寸胴鍋や大容量鍋を使うことが多い家庭は、できるだけ広く・深いシンクを選びましょう。
手持ちの鍋のサイズを測り、ショールームで確認するのが確実です。
3-6.給排水・電気容量の制約があるのに気づかなかった
マンションリフォームは管理規約によって制限があり、給排水や電気容量も決められています。それらを見落としてしまうと、移動をともなうキッチンリフォームをしたときやIHを交換した場合などに、給排水のサイズが合わない、電気容量が足りないといった問題が起こる可能性があります。
とくに電気容量が不足すると、ブレーカーが落ちるなどのトラブルにつながるリスクがあるため、事前に管理規約を確認し、リフォーム会社には配管・分電盤調査などの事前確認を依頼しましょう。
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4.キッチンリフォームを失敗しないための最終チェックリスト
最後に、キッチンリフォームで失敗を回避するためのチェックリストを一覧で確認しておきましょう。
4-1.計画段階のチェックポイント
リフォームを思い立ったら、まずは次のようなポイントを確認してみてください。
| リフォームの目的を話し合い、優先順位を決める | |
| 今のキッチンにある悩み・不満点を洗い出す | |
| キッチンでの動線をシミュレーションする | |
| シンク、コンロ、冷蔵庫などの位置が適切かを考える | |
| 周辺部分(床材や壁紙)の劣化状況を確認する | |
| (マンションのみ)管理規約に目を通す |
上記の内容をあらかじめ考えていたほうが、リフォーム会社への相談がスムーズです。
とくにリフォームの目的と優先順位、他の部分の劣化状況、管理規約などはしっかりと確認し、考えておきましょう。
4-2.素材・設備選びのチェックポイント
リフォームを本格的に考え始めたら、キッチンメーカーのウェブサイトやシミュレーションなどを使って、次のようなポイントを確認してみてください。
| 掃除のしやすさと耐久性を確認する | |
| 設備の機能面の違いを比較する | |
| 手持ちの鍋のサイズから、シンクのサイズと深さを考える | |
| 自分たちの身長に合う作業台の高さを考える | |
| 必要に応じて照明の交換も検討する |
実際のサイズ感や使いやすさなどは実物を見なければわからないので、ショールームへと足を運んでみるのがおすすめです。ショールームアドバイザーに悩みや不満点を伝えながら、それらを解消できるプランを考えてもらいましょう。
4-3.予算検討・会社選びのチェックポイント
業者選びを始める前に、予算と会社選びのポイントも押さえておきましょう。
| リフォームの平均費用と希望から、おおよその予算を決める | |
| 予算が厳しくなったときに妥協する部分を決める | |
| キッチンリフォームが得意かつ口コミがよい会社を探す | |
| 3~5社に相見積もりを依頼し、内容を比較する | |
| 利用できそうな補助金・助成金制度を調べる | |
| (マンションのみ)リフォーム会社に配管・分電盤を確認してもらう |
キッチンリフォームの中でも、この部分がとても重要です。
とくに会社選びは手間と時間がかかる作業ではありますが、安心して相談できる会社を探しましょう。
地域に対応しており、なおかつキッチンリフォームを得意とする業者を探すときには、リフォーム会社紹介サイトの利用がおすすめです。自分たちの希望や予算からも業者を絞り込めるので、業者探しの手間をぐっと省けます。
『リフォームガイド』でも、お客さまに紹介するのは厳しい審査をくぐり抜けた優良業者のみ。専属のコンシェルジュが相見積もりまでサポートしますので、安心してご利用いただけます。
4-4.着工~完成時のチェックポイント
着工から引き渡しまでにも、いくつか確認しておきたいポイントがあります。
| 完成イメージを写真または3Dで確認する | |
| 引き渡し後の保証、アフターフォローの内容を確認する | |
| 工程表と施工管理の担当者を確認する | |
| (マンションのみ)管理組合に申請し、騒音対策を行う | |
| 周辺住居への影響を確認し、必要があれば挨拶回りをする | |
| 完成したキッチンに傷や汚れ、不具合などがないか隅々までチェックする | |
| 無償点検や保証期間を記録して保管する |
ここまでが、キッチンリフォームで失敗を防ぐために意識したいポイントです。
印刷やスクリーンショットなどで保存して、ぜひリフォーム時に役立ててください。

