奨学金を上手に借りて、上手に返す
今回は奨学金の基礎知識と「予約採用」と「在学採用」について紹介しました。経済的な事情で学ぶ機会を失わなくていいように、奨学金について事前に調べておくようにしてください。
なお、最後に紹介しました「延滞」についてですが、独立行政法人日本学生支援機構の令和元年度奨学金の返還者に関する属性調査結果を見ると「延滞する人」と「そうじゃない人」に明らかに違う点があることに気付きました。1つは「奨学金の申込手続き」を自分で行ったかどうかです。
・奨学金申請時の申込手続き
延滞者 :本人39.9% 親28.2%
無延滞者:本人60.0% 親11.1%
延滞しなかった人(無延滞者)は延滞者に比べてみると自分で奨学金の申請手続きを行っています。一方延滞者は親に任せている比率が高いようです。
また「申し込み前」に奨学金の返済義務を知っていた割合にも大きな差があります。
・「申し込み前」に奨学金返還義務を知っていた割合
延滞者 :50.3%
無延滞者:89.4%
延滞者の半数近くは申し込み前に返済義務があることを知らなかったようです。
「返済義務がある奨学金を借りている」としっかり認識することは、「授業への意識が高まり、その結果、就職活動がうまくいき、社会人として活躍できる。」という好循環につながるでしょう。奨学金の申し込みの段階から、学生本人がしっかり「学費」や「奨学金」に向き合うことが、その後の長い人生を左右するかもしれません。
