◆実名で証言する県警警察官の実名を書かない既成メディア
第3回公判から、県警奈良西警察署警備課のヤスイ巡査(当時、現在は高田署・巡査部長)、事件当日に捜査に当たった県警本部捜査1課のヤスオカヒデカズ警部、県警本部組織対策本部薬物銃器対策課のナカタニヒロアキ氏(階級は不明)、県警科学捜査研究所のカネヒラタ・シン主任研究員が証言した。警官の氏名は開示されず、私のメモに基づきカタカナ表記した。法廷で実名を名乗っている公務員の実名をみんなで隠蔽する企業メディア。警察官たちの正確な名前、肩書、階級が不明だ。NHKや近畿の準キー局は公判を詳しく報じているが、証言した警官を「自宅を捜索した警察官」「銃器捜査担当の警察官」としか報じていない。
主任検察官はヤマモトと時々名乗り、証拠説明する検察官もイケダと尋問に入るが、フルネーム、役職はわからない。報道している記者も名前を出していない。権力者は仮名、一般市民は実名。企業メディアの記者たちは、警官を顕名にし、証言後に記者会見を求めるべきではないか。日刊SPA!では、21年に実名報道の問題を取り上げ、私のコメントを載せている。
◆安倍氏の「潰瘍性大腸炎は認められなかった」と断じた奈良県立医大教授

また、検察官は「被害者は持病の潰瘍性大腸炎があるとされていたが、その症状、痕跡はあったか」と質問。粕田氏は「肉眼的・病理学的にも潰瘍性大腸炎は認められなかった」と断言した。
なぜ、検察側が事件と無関係な安倍氏の疾病についてわざわざ質問し、粕田氏が潰瘍性大腸炎の跡形もなかったと断定したのか疑問が残る。報道各社はこの証言を報じていない。

