◆丸善の取り組みは「簡単に真似できるものではない」
書店大手は別事業に活路を見出しています。「MARUZEN」や「ジュンク堂書店」を運営する丸善CHIホールディングスは、2024年度が1.6%の増収でした。ただし、書店運営などの店舗・ネット販売事業は0.2%の減収。成長を支えているのは図書館サポート事業で、5.7%の増収でした。
図書館サポート事業は、全国にある図書館の指定管理者制度による運営受託、人材派遣などを行っています。丸善の図書館受託館数は1840。1年で34館増加しました。
丸善が図書館の運営業務に携わっている背景には、図書館流通センターとの経営統合があります。組織再編によるもので、中小の書店が簡単に真似できるものではありません。
◆「トレカブーム」が書店の救世主に?
そうした中で活路を見出しているのが売場変革。TSUTAYAのメガフランチャイジーであるトップカルチャーは、コスメのECサイトを運営するノインと提携し、化粧品のリアル店舗展開に乗り出しました。既存の店舗内に新設した「ノインビューティ」は、20~30のブランドを取り扱うフルセルフ型のコスメセレクトショップ。店内の商品を自由に試すことができ、ブランドを横断した比較を行なうことができます。ECにはできないリアル店舗ならではの強みを持たせました。
2025年6月に6号店を蔦屋書店龍ヶ崎店内にオープンしています。
三洋堂書店の三洋堂ホールディングスは、中古のフィギュアやトレーディングカード、同人誌などを販売する駿河屋のフランチャイズに加盟しました。
2024年度までで5店舗を出店しており、駿河屋を含む新規事業の売上高はおよそ13億円。前年度比で26.7%増加しました。
三洋堂はトレーディングカードの販売には特に力を入れており、「三洋堂トレカ館」も出店を重ねています。2024年度の売上高は20億円ほどで、1割増加しました。一方、2020年度に140億円近い売上があった書店部門は91億円まで縮小しました。売場転換を急いでいます。

