いつまでも輝く女性に ranune

工賃向上につなげる就労支援の場づくり

[2]勝手に「できない」と線を引かず、可能性を信じる

「できる/できない」の線を勝手に引くのではなく、「どうすればできるか」という観点で工夫することを考える。ひと手間かければできることは数多い。障害者の可能性を信じていくことが重要

[3]障害者の方が作ったものやサービスを利用する

障害者施設が提供する製品やサービスを利用することは、工賃向上への直接的な支援になる。このプロジェクトで実現した高工賃は仕事があってこそ。需要を生み出すことが、経済的自立への道を開く

今回の取材を通じて、私たちのほうが障害者の方に対して「これはできないだろう」と線を引いていることが多いのではないか、という点に気づかされました。

支援する側が「障害者には難しいかもしれない」と想定していた仕事に、実際は当事者の多数が「楽しい」と感じながら前向きに取り組んでいる現実があり、丁寧な仕事ぶりや明確な目標を持って働く姿がありました。そして大きく伸びた工賃の実績は、経済的自立への確かな道筋を示しています。

適切な環境と機会さえあれば発揮できる力がある、という事実を目の当たりにし、目の前にいる人の可能性を信じて、挑戦の場を用意することの重要性を感じました。そういった積み重ねが、障害の有無に関係なく誰もが活躍できる社会につながっていくのではないでしょうか。

撮影:十河英三郎

あなたにおすすめ