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後悔しています…パート先で不倫の末離婚→優しい夫から「現金1,000万円」と「自宅」を奪い取った55歳女性の末路【CFPが警告】

後悔しています…パート先で不倫の末離婚→優しい夫から「現金1,000万円」と「自宅」を奪い取った55歳女性の末路【CFPが警告】

厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」」によると、日本では同居20年以上の「熟年離婚」が増加しているようです。理由はさまざまですが、なかには自分がした行為の後ろめたさから離婚を切り出すケースも……。55歳女性の事例をもとに、「熟年離婚」が老後の資産形成に与える影響についてみていきましょう。山﨑裕佳子CFPが解説します。

離婚件数、再び増加中…背景にある「異性関係」のもつれ

厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、令和6(2024)年の離婚件数は18万5,895組でした。離婚件数は平成に入って増加の一途をたどり、平成14(2002)年に28万9,836組とピークに。その後は減少傾向に転じたものの、令和5(2023)年からは2年連続で再び増加しています。

また、離婚件数を同居期間別にみると、同居期間が長いカップルの離婚率が増加していることがわかります。令和6(2024)年に同居期間20年以上で離婚したカップルは4万686組となっており、そのなかでも同居期間20~24年の離婚件数が1万6,547組と最多です。

離婚の原因として参考になるのが、裁判所の司法統計です。家庭裁判所に離婚の申立てを行った人の動機として、「その他」を除いた順位は下記のとおりです(注)。

(注) 申立人が述べた動機のうち、主なものを3つまで挙げる方法での重複集計。

〈離婚の申立てを行った動機〉
 

【申立人:夫】

1.性格が合わない

2.精神的に虐待する

3.異性関係

4.浪費する


【申立人:妻】

1.性格が合わない

2.生活費を渡さない

3.精神的に虐待する

4.異性関係

この統計には家庭裁判所の手続きを行うことなく合意離婚したケースは含まれていませんが、異性関係が離婚の動機となることも少なくないようです。

時代の流れとともに世間一般の認識も変わり、離婚という選択への抵抗感は薄れているかもしれません。しかし、離婚後の生活設計の見通しを立てておかないと、後々取り返しのつかない後悔をすることも……。

パート先の年下店長と…“身勝手な理由”で離婚を切り出した妻

岡本優子さん(仮名・55歳)は、31歳のときに当時職場の先輩だった4歳年上の剛さん(仮名)と結婚。今年で結婚生活24年目です。ひとり息子は昨年、就職を機に実家を出ており、それ以来夫婦は2人で暮らしています。

剛さんは、とても穏やかで優しく真面目な性格。口喧嘩程度はあったものの、これまでの生活で優子さんに対して高圧的な態度を取ったり、暴力を振るったりしたことは一度もありません。基本的には、「妻に従っていれば家庭は平和」と考えているような人物です。

そんな穏やかな夫婦生活を続けてきた岡本家ですが、2年前から暗雲が立ち込めています。

子育てが落ち着いてから週に3回ほど、スーパーでパートをしている優子さん。2年前に赴任してきた店長のA氏(40歳)と懇意になり、いまも不倫関係にあります。決定打となったのは、同僚の送別会のあと。久々の飲み会で羽目を外してしまい、そのままズルズルと関係が続いています。

最初こそ後ろめたい気持ちがあった優子さんですが、月日が経つとともにその感覚も麻痺。「夫は優しいだけでつまらないのよ。だから、こうなったのも仕方のないこと」と、やがて優子さんは、自分の行動を正当化するようになっていきました。

そして、A氏への思いが募った末、優子さんはある日、リビングでくつろいでいる剛さんに向かって次のように言いました。

「あなたのその態度、もう限界。離婚して」

剛さんはその少し前、知人から「優子さんが若い男性と一緒にいるのを見かけた」という情報を得ていました。しかし、剛さんはそのことを優子さんに問いただすことはしませんでした。「聞かないほうがいいだろう」というセンサーが働いたからです。

そういうわけで、優子さんから離婚を切り出されたときには内心、「とうとう、きたか」と思ったそうです。

しかし、剛さんは平静を装い、冷静な話し合いを提案。しかし、優子さんはボロが出ると思ったのか話し合いを拒否し、感情的に「あなたにはもう愛情はないから」とピシャリ。一方的に離婚届を突きつけました。

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