◆レガレイラが圧勝する可能性が高い?

その後は、半年の休み明けで宝塚記念に挑むも直線で失速し、自己ワーストの11着に大敗。稍重の荒れた馬場や、大外17番枠、さらに久々で馬体重が自己最高を計時するなど悪条件が重なった面もあったか。
そんな宝塚記念の大敗を払拭したのが前走のオールカマーだった。ドゥラドーレスやヨーホーレイクといった骨っぽい牡馬を相手に、レガレイラは57kgを背負って完勝。グランプリホースの面目を保った。
今回は管理する木村哲也調教師が「(最終追い切りまで)設計図通りに対応できました」と順調な調教過程に自信を見せ、4度目のコンビを組む戸崎騎手も「(舞台となる京都2200mに関して)比較的乗りやすい。問題なく走れる」と、直線の長い外回りコースにも手応えをのぞかせている。
さらにレガレイラ以外のG1ホースがスランプ中のステレンボッシュだけという状況。同馬の鞍上を務めるC.ルメール騎手の手腕こそ不気味だが、実績や勢いを鑑みれば、レガレイラの圧勝に終わる可能性は極めて高いだろう。
◆レガレイラには不安要素も…
しかし、レガレイラは同時に少なくない不安要素も抱えている。まず、これまでG1・2勝を含む重賞3勝を挙げているレガレイラには、“中山専用機”の疑いがかけられている。重賞勝利をすべて中山で挙げており、唯一の敗戦も牡馬相手の皐月賞。その時はレース序盤にあったロスも響いた。
また関東馬のレガレイラは関西圏への遠征で結果を出していないのも気になる点だ。これまで中京、京都、阪神へ、それぞれ1回ずつ遠征した経験があるが、順番にローズS5着、エリザベス女王杯5着、そして宝塚記念11着と、いずれも馬券圏外に沈んでいる。
繊細といわれる牝馬だけに、遠征による環境の変化もパフォーマンスに影響しているのかもしれない。実際、1年前のエリザベス女王杯と前々走の宝塚記念は自慢の強烈な末脚を繰り出すことなく敗れている。

