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安倍元首相銃殺事件、山上被告の母親が初証言「子どもの将来より献金が大事だった」旧統一協会への“揺るぎない信仰”明かす

安倍元首相銃殺事件、山上被告の母親が初証言「子どもの将来より献金が大事だった」旧統一協会への“揺るぎない信仰”明かす

◆「子どもたちの将来よりも、私を救ってくれた献金が大事」

奈良地裁
しかし、父親の遺産を売って得た金はすべて統一協会へ渡った。松本弁護士は「長男が19、被告が高校3年の18、長女が15の時だった。二人が大学進学の年齢だったのに、なぜ、子どものために遺産を使おうとしなかったのか」と質した。母親は「子どもたちの将来よりも、私を救ってくれた献金が大事だと思った」、「夫は京都大学、私は大阪市立大学を出た。でも、人生はうまくいかなかった。大学へ行くことが、人生でそう価値のあることか」と答え、最後に「本人たちが大学へ行きたかったとしたら、申し訳ないと今思う。当時はそういうことを考えなかった」と話した。

母親は統一協会への巨額の献金を、自分の意思で行い、間違ってはいないと繰り返し強調した。

「お金より大事なのは命」、「学歴よりも、明るく生きること大事なことがある」統一協会への揺るぎない、エキセントリックといえる信仰の発露の連続だった。カルト宗教の怖さが鮮明になった。

閉廷後に記者団の取材に応じた弁護士は、「母親は被告を見ていたが、二人が視線を合わすことはなかった」と話した。閉廷後の被告の様子については「回答を控える」とした。

◆安倍昭恵氏の上申書がモニターに

話が前後するが、この日の公判(午後1時8分開廷)では、検察側が安倍元首相の妻、安倍昭恵氏の上申書(2023年8月4日付)をモニターに出し、主任検察官が全文を読み上げた。事件から1年後、今から2年3カ月前に記した文章だ。

「事件当日の朝、いつも通りに夫を送り出した。午前11時半過ぎに、『撃たれた』と事務所から連絡を受けて、一人で新幹線に乗って奈良に向かった」

「あまりに衝撃的だった。世界中の友人から夫の無事を祈るメッセージが届いた」

「医者から説明を聞くうちにだめだと悟った。夫はおだやかで笑っているように見えた。手を握って、『しんちゃん、しんちゃん』と2回呼びかけた。体が温かくて、手を握り返したようで、待っていてくれたと感じた」

「今も悲しみを昇華できない。長生きしてもらいたかった。夫の親しかった人の顔を見ると夫を思い出す。一周忌法要で『なぜここにいないのか』と涙があふれ、止めることができなかった。ただ、生きていてほしかった。長生きしてほしかった」

また、安倍氏が母親の安倍洋子氏(岸信介元首相の長女)より先に死亡したことは無念だったことを強調した。

配信元: 日刊SPA!

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