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“市販薬と似た成分の処方薬”が「保険適用外」になると何が起こる?自己判断の“薬選び”が招く重大リスク

“市販薬と似た成分の処方薬”が「保険適用外」になると何が起こる?自己判断の“薬選び”が招く重大リスク

◆身近な市販薬の誤用リスクもかなり危険

[飲んではいけない]市販薬
※画像はイメージです
 症状を自分で見極める知識もなく、「効きそう」、「有名だから」と気軽に薬を選ぶと、誤用に直結しかねない。

 実は、現在すでに市販されている薬にも重大なリスクが潜んでいる(記事末尾)。まず、胃痛を胃酸過多と自己診断して、市販の胃痛薬(PPI=プロトンポンプ阻害薬)を継続使用したケースだ。

「PPIは胃酸を出す働きを止める薬ですが、服用するとガストリンというホルモンが過剰に出て、細胞が増殖してがんになりやすい。だから、病院で処方するときは投与期間に制限が設けられているくらいです。仮に2か月以上飲み続けると胃がんになる可能性があり、進行がんになれば命に関わります」(阿部氏)

 ひどい腰痛だからと、市販の鎮痛薬と湿布薬でしのいだ場合は、「長期にわたり併用すると腎臓への血流が減少して、腎障害を引き起こします。人工透析が必要になり、人生が一変してしまう。病院で処方された薬と市販薬を重複投与するときは、まず医師に相談するべきです」(井上氏)

◆子供の未熟な体に素人判断は禁忌

 子供への投薬は、特に注意が必要だ。子供が風邪で熱を出したとき、親が普段使っているアスピリン系解熱薬を飲ませると、重大な事態を招くという。

「解熱薬には成人用(アスピリン系)と小児用(アセトアミノフェン系)があり、子供だからと、たとえ半錠でもアスピリン系解熱薬を飲ませると、インフルエンザに罹っていた場合はインフルエンザ脳症になる恐れがある。死亡率は15%ほどと高く、非常に危険です」(阿部氏)

 咳き込んでいる子供に、親が軽い咳と判断して、市販の咳止めを与えた場合はどうなってしまうのか。

「実際は小児喘息だった場合、結果は重大なものになる。喘息はアレルギー反応なので、そもそも咳止めを使ってはいけません。咳をするのは、肺や気道に侵入した異物やウイルスを排出するため。咳止め薬で止めてしまうと、喘息の重度発作を起こすだけでなく、感染症を悪化させる可能性があります」(同)

配信元: 日刊SPA!

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