後継者は長男、娘には現金…経営者の相続を円満にする法人保険の活用法【公認会計士が解説】

後継者は長男、娘には現金…経営者の相続を円満にする法人保険の活用法【公認会計士が解説】

相続資金のための「終身保険」

相続資金を準備するには「終身保険」が有効です。終身保険は、どれだけ長生きしても必ず死亡保険金が支払われるため、後継者以外の相続人に対する分配資金として活用できます。

たとえば、長男が会社を継ぎ、長女と二女に対しては相続資金として5,000万円を用意したい場合、この金額を終身保険で確保します。

保険は退職時に法人契約から個人契約へ名義変更し、「現物支給の退職金」として取り扱います。こうして社長個人が保険契約を引き継ぎ、相続時にはその保険金をもとに遺産を分配する仕組みです。

また、保険金を長男が受け取り、そこから長女と二女に分け与える形を「代償分割」と呼びます。これにより、株式は長男へ集中させつつ、他の相続人への公平な分配も実現できます。

老後資金のための「長期平準定期保険」

一方、老後の生活資金は「長期平準定期保険」で備えます。

契約者と受取人を会社、被保険者を社長とし、支払った保険料の約4割が経費として認められるのが特徴です。保険金額は終身保険より約2割大きく、解約返戻金を退職金として受け取ることで、老後資金として活用できます。

たとえば、終身保険で相続資金5,000万円、長期平準定期保険で解約返戻金5,000万円を準備すれば、引退時には「現金5,000万円+保険契約5,000万円」のバランスの取れた形になります。

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