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銀座No.1ホステスが見た「生活レベルを上げて不幸になる」お金持ちの横顔

銀座No.1ホステスが見た「生活レベルを上げて不幸になる」お金持ちの横顔

◆仕事でも「もっと」のループは危険

写真はイメージです
「もっと」を追うと危険なのは、お金だけでなく、仕事でも同じです。

私自身の話で恐縮ですが、身をもってこれを経験しました。

私は子どもの頃から結果主義で、「テストは学年で1番でなかったら意味がない」「県内で1番の高校に受からなければ意味がない」と思ってしまう子でした。

大人になって、この気質をわかりやすく満たせるのが、売上で順位が決まる夜の世界だったのです。

最初は東京郊外でNo.1になり、悔いなく辞めたはずが、のちに「銀座のお店でも1番を取りたい」と思い、再び夜の世界に飛び込みました。

ところが、いざ銀座のお店でNo.1を取ると、今度は「もっと大きなお店で1番を取りたい」という気持ちが湧いてきてしまったのです。

◆新しい幸せは喪失感の先にある

でも同時に「どこがゴールなんだろう?」と。

「こうして呪縛みたいに1番を追いつづけていたら、きっと自分はいつまでも満足できない」とも思いました。

夜の世界は好きだけれど、数字のために人に嫌われてしまうこともあったし、本当は超えたくない一線を越えていく。翌日の来店予定が不安で眠れず、同伴をドタキャンされる夢で目を覚ます。寝不足の体に、売上のために必死にシャンパンを流し込むーー。

そんな日々に戻ってまで本当にまた1番を取りたいの?と。

そこで、自分の性分に逆らって、思い切って夜を辞め、戻らないことを貫いてみたのです。

正直、辞めた直後はとてつもない喪失感で、「戻りたい」とばかり毎日ずっと考えていました。周りの「辞めたらもったいない」「まだ稼げるのに」という声にも心が引っ張られました。

でもしばらくすると、夜を続けていたら決して得られなかった収入や出会いに恵まれました。

辞めて半年以上が経って、あれほど「戻りたい」と思っていた気持ちが完全に消え、心がとても穏やかになったことを深く自覚しています。

仕事も人間関係も、何ひとつ無理をしていないのに、金銭的にも精神的にもとても満たされているのです。

もし夜に戻っていたら、今頃はまた数字に支配されて、とても苦しかったと思います。「もっと」を思い切って手放すことで初めて、新しい幸せが巡ってくると知りました。


配信元: 日刊SPA!

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