◆お店の状況や店長のニーズを最優先

「お店の規模や、その時の状況によって高設定を何台入れられるか異なるので、常にそのニーズに合わせて打ち子を派遣していました。例えば、小さめのお店で設定6を1台しか入れられないなら1人、大きなお店で5台入れられるなら5人という感じで。ただ、大量に設定6が入るときは全ての台は押さえず、一部は一般のお客さん用に空けて置きます。ときには、大量に設定6を入れるけど1人も打ち子を入れない、なんて日も作ってバランスを取っていました」
◆どんなに負けても打ち子に払う日当は
次に気になるのが一日中実戦する打ち子の報酬。基本的には開店から22時過ぎまで打ち、22時以降は切りのいいところで上がるという決まりになっていたそうだが……。「やり始めの頃は『4割打ち』というシステムでやっていました。4割とは“勝った金額の中で打ち子がもらえる割合のこと”です。打ち子が4割、店長に5割、残りの1割は手数料として僕、というか会社として貰っていました。なにかあったときのためのお金はプールしておかないといけないし、たまに打ち子を集めて食事会をしたりするのに使う、ようは運営費ですよね。ちなみに店長側の5割は、店長が販社の人間に手数料を渡していました。その割合の詳細は知りませんが、おそらく店長4割、販社1割が主流だと思いますよ」
だが、時代の流れと共に設定6でも勝ちづらくなったこともあり、新たな報酬制度を導入することになる。
「5号機になった時、やっぱり設定6を打っても負けることがありました。ただ、そうなると担当する機種によって公平性が欠けてしまいます。その不満が組織の崩壊に繋がるので、固定給の部分を新たに作りました。最低保証という形で、どんな結果であっても必ず1万5千円は払うと。先ほどの4割計算で1万5千円に満たなかった場合、例えば一日打って1万円負けだったら、投資分の1万円と合わせて2万5千円払うといった感じですね」

