◆思った以上にハートが強いんですね
──パブリックイメージどおりの部分と、そうじゃない部分が交ざっていておもしろいです。福:ちゃんと話をさせてもらうと、そう言われるときもありますね。「思っていたのと違う部分もあるんだね」って。
──もっとのんきそうなイメージではありました。でも、思った以上にハートが強いんですね。
福:確かにそうかもしれないです。考えてないわけじゃないです(笑)。生きにくさとかあんまり感じないようにしているというか、割り切りがうまいのでそこはよかったなと思います。だからそれを吐き出したりする方法がお芝居なり他のものなり、そういうアウトプットをしていけたらいいのかもしれないと思いますね。「クソッ!」とか、そういう感情になったことがない人という感じがするかもしれないですけど、全然あります。だからそういう作品に出たときに、その気持ちが生かせるだろうなと考えますね。
【Fuku Suzuki】
’04年、東京都生まれ。1歳で、NHK教育番組でデビュー。’11年に大ヒットしたドラマ『マルモのおきて』で一躍”国民的子役”として知られるように。以後、映画、TV、舞台、CMなど多岐にわたり活躍。特技は箏、けん玉、趣味は野球
(※1)映画『ヒグマ!!』
父の自死を発端に闇バイトに手を出した18歳の少年・小山内(鈴木)を待ち受けるのは、森の最強モンスター!? 予測不能のモンスターパニック映画

長編デビュー作『先生を流産させる会』で注目を集める。少年少女の罪や狂気、現代社会の闇を鋭く描く。サスペンスやホラー要素の強い作品も多い
(※3)『ミスミソウ』
’18年公開。押切蓮介原作。陰湿ないじめで家族を失った少女が、雪深い田舎町でいじめ加害者たちに凄惨な復讐を遂げるサイコホラー
(※4) 『仮面ライダー』
幼い頃からファンであることを公言。’23年、特撮テレビドラマ『仮面ライダーギーツ』にて、仮面ライダージーン役で念願のレギュラー出演を果たした
(※5)野球
好きが高じ、始球式などに登場する機会も多く、今年9月に放送された『パワプロドラマ2025─平凡な新社会人の俺がサクセスした話─』では元球児でパワプロ好きの主人公を演じた
取材・文/吉田豪 撮影/尾藤能暢 ヘアメイク/ショウジロウ フェニックス スタイリング/作山直紀 Ⓒ2025映画「ヒグマ!!」製作委員会
―[インタビュー連載『エッジな人々』]―
【吉田豪】
1970年、東京都出身。プロ書評家、プロインタビュアー、ライター。主な著書に『男気万字固め』(幻冬舎)、『人間コク宝』シリーズ(コアマガジン)、『サブカル・スーパースター鬱伝』(徳間書店)、『書評の星座』(ホーム社)など

