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2025年「ゲーム業界の明暗」を振り返る。Switch2ヒットの裏で、今年も起きたゲームアプリの“早すぎる撤退”

2025年「ゲーム業界の明暗」を振り返る。Switch2ヒットの裏で、今年も起きたゲームアプリの“早すぎる撤退”

◆2025年に起こった大きな炎上は?

 続いては炎上騒動。2025年で目立った炎上といえば、2月に発売されたカプコンの看板タイトル『モンスターハンターワイルズ』のレビュー騒動。

モンスターハンターワイルズ
『モンスターハンターワイルズ』炎上騒動の発火点となったSteamストアページ
 やり込み要素の少なさやPC版のクラッシュ多発などが指摘され、主にSteamのレビューが炎上。6月には「圧倒的に不評」状態となりました(現在は「やや不評」)。レビューでは上記の問題のほか、運営への不信感を募らせる声も見受けられ、中には過激な書き込みも……。人気タイトルの宿命とはいえ、年々こうした騒動は大きくなっているように感じます。

 また、ユーザーがゲームを作成・共有するゲームプラットフォーム『ロブロックス』も揺れています。もともと低年齢層に人気の『ロブロックス』では、未成年者を狙う犯罪が目立っていました。この状況自体も問題ですが、8月にはそうした“捕食者(犯罪者)”を見つける活動をゲーム内で私的に続け、「6人を逮捕させた」というYouTuberを、運営がBAN(アカウント停止)したことで騒動に発展。この処分に反発し、ユタ州ではデモまで起きたという報道がありました。ゲームは誰のものか、正義の裁きはどう下すべきか、非常に難しい問題です。


◆過熱するポケカブームはどこまで続く?

ポケモン
ハッピーセット「ポケモン」の発売を告知するマクドナルド公式サイト
 最後は、ゲームそのものの話題とは少しズレますが、2025年の社会問題ともなった“ポケカ騒動”。8月9日に、ポケモンカード2枚セット(オリジナルイラストのピカチュウ1枚+ランダム1枚)をおまけにしたマクドナルドのハッピーセットが発売されるや朝から行列ができ、その日のうちに多くの店舗で配布終了。カードだけを入手し、食べずに捨てられたハッピーセットの写真がSNSを賑わせました。その後カードはプレミア化しています。

 また、海外では今年初頭から、非公式に実際のポケモンカードを換金可能なトークンとし、オンチェーン取引(仮想通貨のチェーン上の取引)するという「RWA(リアルワールドアセット)」化に拍車がかかっています。今年の8月での月間取引高は1億2450万ドルを超えたという試算も出ています。もはや株式会社ポケモンや任天堂のコントロールを越えてしまった感のある“ポケカバブル”。いつまでこの熱は続くのでしょうか。

 以上、2025年のゲーム業界の明暗を振り返ってきました。2026年はどのような年になるのでしょうか? ゲームプレイヤーとしては、とにかく面白い1本に出会えれば幸せなのですが……。<文/卯月 鮎>

―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―

【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
配信元: 日刊SPA!

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