いつまでも輝く女性に ranune
夫を亡くした収入ゼロ・専業主婦の貯金が“4,000万円”。ネチネチ激ヅメするベテラン税務調査官、「あまり記憶が…」と曖昧な回答の78歳女性に完敗した理由【税理士が解説】

夫を亡くした収入ゼロ・専業主婦の貯金が“4,000万円”。ネチネチ激ヅメするベテラン税務調査官、「あまり記憶が…」と曖昧な回答の78歳女性に完敗した理由【税理士が解説】

日常の記録が相続の備えになる

今回のように「明確な証拠がないけれど、実態としては問題ない」というケースでは、最終的な判断は調査官の裁量に委ねられる部分もあります。だからこそ、私たち税理士は可能な限りの資料を準備し、経緯を丁寧に説明できるよう努める必要があるのです。

税務調査は、隠している人を探すのではなく、「説明できない人」をみつけるプロセス。「なにもやましいことがない人」であっても、備えがなければ厄介なものになりかねません。逆にいえば、日ごろから通帳の管理や資金の記録、前述のメモなどを丁寧にしていれば、調査官との対話もスムーズに進み、無用な疑念を招かずに済むでしょう。

相続は財産の引き継ぎだけではなく、「信頼」のバトンをつなぐ作業でもあります。だからこそ、みえないお金の動きにも目を配り、「みえる化」しておくことが大切です。

身内同士のやりとりこそ、記録と説明が必要です。特に「口約束」や「暗黙の了解」は税務署には通用しません。将来の家族の安心のために、いまできる備えを――それが私たち税理士の役割であり、皆さんにもお伝えしたい教訓です。

中垣 健

中垣健税理士事務所所長

おかざき相続税・贈与税相談プラザ代表

あなたにおすすめ