白い空間にポップなカラー、北欧テイストが発想源に。

築95年の古民家をリノベーションし、その一角を仕事場として使用している森百合子さん。白を基調とした空間に〈イケア〉の棚や机を並べ、実家から譲り受けた作業台も塗り直して馴染ませた。
「アーティストエージェンシー、ジュウ・ドゥ・ポゥムが発行するインテリア本が好きで、気になったページに付箋を付け、家具やレイアウトの参考にしました」
デスク前の壁には、観光局やエアラインの昔のポスターデザインを復刻させたポストカードや、北欧に興味を持つようになったきっかけであるリンディホップのダンスパーティのフライヤーなど、旅先で手に入れたカラフルなアイテムが一面に並べられている。小棚に陳列されたネイルポリッシュも、色彩豊かだ。
「色はすごく気分に影響を与えるので、アトリエは気持ちがパッと明るくなるように。好きな色を映えさせるため、机や棚、照明などは白で統一しているんです」
右手の棚の側面には、いくつもの小さなメモ書きが。そこには、実現させたい企画や原稿を書くときのヒント、気になる海外の本などが綴られている。
「作家の角野栄子さんが、一日の時間割をメモしていたのを見てかわいいなと思って。他にも友人の娘さんが描いてくれた絵や北欧の切手などを貼っています」
森 百合子 Yuriko Mori北欧ジャーナリスト
北欧のガイドブックや旅のエッセイ、インテリアやライフスタイルを中心に執筆し、北欧の面白さや魅力を伝える。北欧の食器とテキスタイルの店『Sticka』運営。近著に『待ちあわせは北欧で』(だいわ文庫)など。
instagram.com/allgodschillun
photo : Yuka Uesawa text : Shoko Matsumoto
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