いつまでも輝く女性に ranune
【50代のこよみ養生 Vol.31】梅雨の不調を防ぐために見直すべき8つの生活習慣

【50代のこよみ養生 Vol.31】梅雨の不調を防ぐために見直すべき8つの生活習慣

明日6月5日からは二十四節気(にじゅうしせっき)の「芒種(ぼうしゅ)」、いよいよ梅雨の季節です。
梅雨になると体がだるくなったり頭痛やめまいが起こったりと、体調が悪くなる人が少なくありませんが、その原因は意外な生活習慣にあるかも。
梅雨入り前にいま一度生活習慣を見直して、“不調の種”をとり除いておきましょう。

梅雨入り前に行っておきたい“体の中の湿気対策”

爽やかで過ごしやすい初夏。ずっとこんな日々が続けばいいのにと思いますが、季節はめぐるものです。
明日6月5日からは、二十四節気(にじゅうしせっき)の「芒種(ぼうしゅ)」
「芒」という字は「のぎ」とも読み、稲の穂先に生える細い毛のような部分をさします。つまり芒種とは稲の種、「稲の成長がはじまる季節」ということ。米どころでは田植えが一段落し、稲の成長に欠かせない梅雨を迎える頃となります。

季節と言えば春夏秋冬の四季ですが、東洋医学では梅雨(長夏)も含めて「五季(ごき)」と呼びます。梅雨の長雨が万物を育て、生命を養う。梅雨がなければ、春夏秋冬のみずみずしい美しさは生まれないし、つやつやのお米も実らない。まさしく“恵みの雨”の季節です。

とはいえ、ジメジメ、ベトベトする気候は決して心地いいとは言えません。湿気がたまるとカビも生えてきます。梅雨入りを間近に控え、キッチンや浴室などの水回りや、クローゼットや靴箱などの湿気対策に追われている人も多いのではないでしょうか。

そうした住まいの湿気対策と同様に、この時期は“体の中の湿気対策”も重要です。近年、天候の影響で体調が悪化する「気象病」が広く知られてきましたが、なかでもとくに多いのが梅雨の不調。その代表的な症状には、体の重だるさ、むくみ、頭痛、食欲不振、吐き気、めまいなどがありますが、東洋医学ではこれらは体内に余分な湿気がたまることが原因であり、五臓の脾(ひ=胃腸)の働きの低下が深く関係していると考えられています。

つまり、梅雨の不調を予防するための“体の中の湿気対策”は、脾の働きを低下させる原因をとり除くことからはじまるのです。

梅雨の不調対策は、生活習慣の見直しから

脾には食べたものを分解し、そこから吸収した水分や栄養を体の各部位へと分配する働きがあります。この脾の働きによって体内の水分代謝がスムーズに行われ、不要な水分を汗や尿として排出することができるのです。しかし脾の働きが低下していると、摂取した水分の分配が十分に行われず、水分の流れが滞りがちに。汗や尿による排水もスムーズでなくなり、体内に湿気がたまってしまうわけです。

脾の調子は生活習慣との関わりが深いため、生活習慣を見直すと脾の調子がよくなる場合が多いもの。雨の日に不調が起こりやすい人は、次の生活習慣に該当するものはないか見直してみてください。

◉長時間座りっぱなし
仕事がデスクワーク中心だったり、テレビの前に座りっぱなしだったりと、長時間座り続けることが多い生活は脾の働きを低下させてしまいます。30分に1回は立ち上がって、軽く体を動かすように意識しましょう。

◉悩みや考えごとが多い
東洋医学では、脾は「思」の感情と結びついていると考えられています。これは、思い悩み過ぎたり考え過ぎたりすると、脾の働きが低下して食欲不振などを引き起こすということ。悩み過ぎるとおなかが痛くなるのは、このためです。思い悩む感情を抑えるのは怒りの感情なので、怒りの発散が描かれている映画やドラマ、コントなどを鑑賞すると気分がすっきりするでしょう。

◉朝食を食べない
胃が一番活発に働くのは朝の7〜9時、脾は9〜11時です。脾や胃の最も重要な役割は、飲食物から栄養を吸収して気(き=エネルギー)、血(けつ≒血液)、水(すい=水分、体液)を作り出すこと。その働きがいちばん活発になる朝に食事をとらないでいると、気・血・水が十分に作られないため、体全体がエネルギー・栄養不足になり、脾の働きも低下してしまいます。脾の働きを高めるためには、朝食をとることが必要不可欠。朝に食欲がわかないという人は、消化がいいおかゆやスープなどをとることからはじめてみましょう。

◉夜遅い時間に食事をする
胃の働きが最も弱くなるのが19~21時、脾は21〜23時なので、夜遅い時間に食事をとると脾や胃に負担をかけてしまうことに。夕食は19時までにすませるのが理想的ですが、難しい場合は遅くとも19時台には終わらせることを目標にしてみて。夜遅い時間の食事は極力控えましょう。

◉水分のとりすぎ
脾は湿気が苦手なため、必要以上に水分をとり過ぎると脾が悲鳴を上げてしまい、さばききれなくなった水分がたまってしまいます。水分の摂取量はのどの渇きを潤す程度にし、無理に飲みすぎないようにしましょう。

◉甘いもの・脂っぽいもの・乳製品のとりすぎ
甘いもの、脂っぽいもの、乳製品は脾に負担をかけ、水分代謝を低下させる原因となります。食べすぎないように適量を心がけましょう。

◉ストレスが発散できていない
五臓の肝(かん)には脾の消化活動をサポートする働きがあります。しかし、肝はストレスに弱いため、ストレスがたまると肝の働きが低下して脾の働きも低下してしまうことに。ストレスを感じたら、ためずに発散することが大切。息抜きや楽しい予定の時間を必ず確保しましょう。

◉寝室の風通しが悪い
外気に湿気が多いと、体内の湿気も多くなり脾の働きが低下しやすくなります。特に睡眠時に長時間過ごす寝室の湿度が高いと、脾に影響して働きが低下する一因に。寝室が締め切ったままにならないようこまめに換気をしたり、除湿機を活用したりして、湿度が高くならないように調整しましょう。寝具の除湿や乾燥も忘れずに。

提供元

プロフィール画像

大人のおしゃれ手帖web

雑誌「大人のおしゃれ手帖」のオンラインメディア。50代女性が「今」知りたい情報をタイムリーにお届け。暮らし、健康、おしゃれをブラッシュアップするヒントがいっぱいです! 家事に役立つ知恵や、毎日の料理に活かせるレシピ、いつもごきげんでいられるための健康・美容法など盛りだくさん。人には聞きづらい更年期のお悩みに応える記事も充実しています。

あなたにおすすめ