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【50代のこよみ養生 Vol.41】「老化の秋」が本番を迎える前に⋯⋯アンチエイジング養生でシワ・たるみ予防

【50代のこよみ養生 Vol.41】「老化の秋」が本番を迎える前に⋯⋯アンチエイジング養生でシワ・たるみ予防

最近、肌の乾燥や疲れを感じていませんか?
夏の間、大量の発汗と紫外線の影響で肌の水分やエネルギーが多く奪われてしまうため、この時期になると肌のカサつき、毛穴の開き、たるみなどが気になる人も多くなります。
さらにこれからは、空気が徐々に乾燥してシワが増えやすくなる季節。秋は1年で最も肌が老化しやすいときなので、「老化の秋」が本番を迎える前に、東洋医学のアンチエイジング養生で対処しておきましょう。

夏の終わりの肌は「陰(いん)」が不足している状態

夏は汗を大量にかく季節です。そのため立秋(8月7日~8月22日)の頃になると、発汗によって多くの水分を失った肌の乾燥が目立ち出すように。東洋医学では、こうした体の水分不足の状態を「陰虚(いんきょ)」と呼びます。「陰」とは血液以外の体の水分のことで、陰虚は陰が虚している、つまり陰が不足しているという意味。肌や目、のどの乾燥のほか、顔や手足のほてり、のぼせ、寝汗、乾燥による便秘などの症状がよく見られるのが特徴です。

陰虚による乾燥肌の改善にはまず、陰を補う食材を積極的にとることが大切。なかでも乾燥肌対策に適しているのは、ごま、牡蠣、クコの実、たちうお、はちみつ、白きくらげなどがあります。
また、甘酸っぱい食べ物もおすすめ。東洋医学では「酸甘化陰(さんかんかいん)」と言って、甘いものと酸っぱいものを合わせてとると体内で陰がうまれると考えます。これからの季節は甘酸っぱい果物が多く旬を迎えるので、よくとるといいでしょう。

生活養生としては、なによりも夜にしっかりと睡眠をとることが重要。陰は夜の睡眠時に体内で作られるので、夜ふかしをすればするほど陰が不足しやすくなります。また、辛いものは体を温めて体内の水分を奪うので、陰虚タイプの人は食べすぎないことも大切。サウナや長風呂などによる汗のかきすぎにも気をつけてください。

発汗による「血(けつ≒血液)」の消耗も乾燥肌を招く

夏の発汗では汗だけでなく「血(けつ≒血液)」も失われやすく、乾燥肌はこの血の不足によっても起こります。血には肌に潤いと栄養を届ける役割がありますが、血は汗から生まれているため発汗によって血も消耗してしまうのです。血が不足した状態を「血虚(けっきょ)」と呼びます。

血虚になると肌の乾燥のほか、髪の乾燥、白髪、抜け毛、爪が割れる、めまい、不眠、視力低下、不安感などが現れやすくなります。こうした不調が見られる場合は、血を補う食材をよくとるといいでしょう。特に乾燥肌の改善が期待できるのが、にんじん、ほうれんそう、ぶどう、いか、たこなど。偏食や食事制限によるダイエットは、血の不足につながりやすいので控えましょう。また、スマホやパソコンの使いすぎで目を酷使すると血を消耗してしまうので、長時間使いすぎないように気をつけて。

血虚になると不安感が生じやすく、不安な気持ちになることでさらに血虚が悪化しやすくなります。夏から秋への変わり目であるこの時期は、ふとしたときに不安な気持ちになることも。心を安定させるために数分間静かに目をつぶって瞑想したり朝日を浴びたりすることも、血虚を防ぐ養生となります。

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