3.お風呂・浴室の窓の種類
お風呂の窓にはさまざまな種類があります。
本章では、それぞれの窓の特徴やメリット・デメリットをご紹介しますので、リフォームの目的に合わせて適切な窓を選びましょう。
3-1.引き違い窓

引き違い窓とは、左右2枚以上の窓ガラスが水平にスライドして開閉する窓です。一般的に浴室で多く採用されています。
| ■メリット |
|---|
| ・サイズ展開が豊富 ・換気がしやすい ・採光がとりやすい ・開き幅が自由に調整できる ・ほかの窓よりコストを抑えられる傾向 |
| ■デメリット |
| ・ほかの窓より断熱性が低くなる傾向 ・大きく開く構造による防犯面の懸念 ・室内側から室外側のガラスを掃除するのが難しい |
開口部が広いため断熱性の低さが懸念されていましたが、最近では高断熱の製品も多く展開されています。
また、外側に面格子を取り付けることで防犯面を向上させることが可能です。
3-2.縦すべり出し窓

縦すべり出し窓は、縦方向を回転軸に、室外に90度開く窓です。
| ■メリット |
|---|
| ・引き違い窓よりも省スペースで設置可能 ・侵入されにくいサイズ ・風を効果的に取り込める ・室内側から室外側のガラスを掃除できる |
| ■デメリット |
| ・外側に窓が開く分のスペースが必要 ・外側に面格子を取り付けることができない |
防犯面を向上したい場合、内側に面格子を取り付ける方法があります。
3-3.横すべり出し窓

横すべり出し窓は、横方向を回転軸に、窓の下部が室外に開く窓です。
| ■メリット |
|---|
| ・引き違い窓よりも省スペースで設置可能 ・侵入されにくいサイズ ・窓の開く角度を調整できるため視線を遮りながら開けられる ・雨が吹き込みにくいため雨の日に換気ができる |
| ■デメリット |
| ・外側に窓が開く分のスペースが必要 ・外側に面格子を取り付けることができない |
防犯面を向上したい場合、縦すべり出し窓と同様に、内側に面格子を取り付ける方法があります。
3-4.内倒し窓

内倒し窓は、窓枠の下部を軸にし、室内に倒して開く窓です。お風呂に設ける場合、小さいサイズを設置することが多くなっています。
| ■メリット |
|---|
| ・防犯性やプライバシー保護の観点で優れている ・外側のスペースを気にせず設置できる |
| ■デメリット |
| ・室内側から室外側のガラスを掃除するのが難しい ・雨が降ると室内に吹き込みやすい ・カーテンやブラインドが設置できない |
3-5.上げ下げ窓

上げ下げ窓は、2枚の窓ガラスを上下にスライドさせて開閉する窓です。上下とも動かせるタイプ、片方だけ動かすタイプ、上下が連動して動くタイプがあります。
| ■メリット |
|---|
| ・侵入されにくい ・外側のスペースを気にせず設置できる ・開き具合を調整できるため風通しを変えられる |
| ■デメリット |
| ・大きさによっては室内側から室外側のガラスを掃除するのが難しい ・窓の重さによっては開閉しにくいこともある |
3-6.ルーバー窓

ルーバー窓は、複数の細長いガラスやアクリル板を回転させて開閉する窓です。
| ■メリット |
|---|
| ・開く角度を調整できる ・プライバシーを確保しながら換気できる ・雨が吹き込みにくい |
| ■デメリット |
| ・外部から取り外せるため防犯面で弱い ・ほかの窓と比較すると気密性が低い傾向 |
取り外しやすいルーバー窓からの侵入を防ぐためにも、外側に面格子を設置するのがおすすめです。
また、気密性が低い傾向のある窓ですが、最近では気密性を向上させた製品もあります。
3-7.FIX窓

FIX窓は、窓枠にガラスが固定された、開閉できない窓です。はめ殺し窓とも呼ばれます。
| ■メリット |
|---|
| ・眺望や採光がとれ、開放感や明るさが確保できる ・形が豊富でデザイン性が高い |
| ■デメリット |
| ・換気できない ・壁のままの場合と比較すると断熱性能が下がる |
3-8.出窓

出窓は、建物から突き出した形状の窓です。窓ガラスの枚数や形状によっていくつかの種類があります。
| ■メリット |
|---|
| ・浴室の使用面積を増やせる ・空間が広く感じられる ・採光性が高い |
| ■デメリット |
| ・窓ガラスが多い出窓の場合、直射日光の入る面積が大きく暑くなりやすい ・窓ガラスが多い出窓の場合、ガラス面が広く外気温の影響を受けやすい |
4.お風呂の窓のリフォームで使える補助金
お風呂の窓リフォームでは、国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。
主に活用できる制度としては、住宅の断熱性能を向上させるための「先進的窓リノベ2025事業」や「子育てグリーン住宅支援事業」などがあります。
補助金の対象となるリフォーム内容や条件、申請方法などは制度によって異なるため、公式ホームページやお住いの自治体の窓口等で事前にご確認ください。
詳しい補助金の情報については、別記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
【2025年度版】窓の断熱リフォームに使える補助金を解説
【2025年最新版】お風呂リフォームで使える補助金は4種類!申請方法も解説

