

◆空気が読めずに同級生から「モンスター」扱い

だが、幼少期は自分も周りも「特に問題視していなかった」という。
「地域性というか、田舎でコミュニティが狭かったからなのか、僕が登校班の集合時間に間に合わなくても、授業に出なくても、『ひやニキくんはそういう子』って感じで済んでいました。担任の先生とかは、なんとか正そうとしてくれましたが、親も『そうですねえ』みたいな感じであまり気にしていなかったです」
授業に遅れるだけでなく、休みがちな時期があっても成績は常にトップクラスだったそうで、高校は塾に通うこともなく進学校に入学。だが、入学して初回のテストは学年で「ドベだった」そうだが、2年生になる頃には学年トップになった。
その理由のひとつが「女性が苦手だったから」なのだとか。
◆女子が多いクラスでいじめに遭う

上履きに画鋲を入れられてしまうなど、「まぁまぁな仕打ち」は日常茶飯事だったようだが、放課後に男友達と図書館で勉強したり、遊戯王カードで遊ぶことを励みに学校には通い続けたという。
「いじめてくる人たちってレベルも低いし、成績も僕より低い。そういう態度が滲み出ていたから、いじめられていたのかもしれないって、理解はありました。僕はずっと校内の模試も1位だったので、余計ムカついたんでしょう。
行きたい大学と学部があって、最低このくらいの成績は取らないとっていうラインがあったので、そこを越えるために勉強をしていました」
具体的に成績を上げる方法を聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
「中学までは教科書を読めば、大体の勉強はできました。さすがに高校は受験もあったので、それ用の塾にいきましたけど。僕がしていたのは、観念づけの学習。たとえば、生物だったら“細胞がどうして、こういう成り立ちになったんだろう”とか。興味あることだと調べていて楽しいし、面白い。でも、興味がないことも覚えなきゃならないのが勉強なので、興味あることから覚えて、そこから興味ないことも関連づけて覚えると自然と知識は増えていきますよ」
大学を卒業して数年間はシステムエンジニアとして働いていたそうだが「すっごいキツかった」と当時を振り返る。

