2.思考停止パターン…働く中高年は「のんびり初心者」
しばらくのんびりして、それから考える人も危険です。そもそも「のんびりする」経験がありましたか。日本の成長を牽引した世代、のんびりって初体験。どうやってのんびりすればいいかわからず、のんびりすることを求めて細々と動こうとします。
自宅をのんびりする場所にと、せっかくなら老後のためにと段差解消しようとか、補助金が出るなら二重サッシにとか、リフォーム会社とのやりとりをした人もいました。
体力をつけたいな。できればおなかに縦筋入れたいな。もうこんな年齢だからちゃんとしたジムへ行こう。どこがいいかな。若い人たちのなかに混じるのは気が引けるな。トレーナーは厳しめがいいのかな。けっこう高額だな。あれこれ調べて比較して、ひととおり体験に行ってみないと決められないジム・ジプシーになる人もいました。
「趣味がないと」と家族から指摘され、なかば強制的に趣味を見つけようとするけれど、何が好きだったか、興味や好奇心こそ休眠中で、趣味を見つけるために彷徨い、焦る。するとまわりから「のんびりしたら?」と言われて、「あ、そうか」と我に返る。ひとまず目の前の仕事を片付けてからだな。いつかのんびりできたらいいなあ。
のんびりできてない。とにかくゆっくりさせて、というのんびり初心者の「暇」への憧れでしょうか。けれど結局は気が休まらないので仕事しようとすると、ブランクを埋める気力が湧かないことに愕然とします。
3.体力低下・フレイルパターン…中高年世代の大半が「介護予備軍」
定年前後の何が怖いかというと、ダントツで「フレイル」。ダメージに強かったこれまでとは違い、想定外の弱さに戸惑います。
「フレイル」とは、健康な状態と要介護状態の中間の段階を指します。年齢を重ねていくと、心身や社会性などの面でダメージを受けたときに回復できる力が低下し、これによって健康に過ごせていた状態から、生活を送るために支援を受けなければならない要介護状態に変化していきます。※
高齢者を見ると体力は格段に向上しています。年々健康寿命が伸びているのもわかりますよね。とにかく元気。人によっては現役世代よりもよく食べ、よく寝て、よく動く。筋肉はまったく正直で、トレーニングの結果そのもの。フィットネスクラブに出勤しているような、毎朝毎晩入りびたり、お風呂まで入って帰るという「住んでいますか」と言われるヌシもいたりします。
しかし現役世代・中高年世代の体力低下は著しく、姿勢の悪さ、筋肉の少なさなどからくる腰痛、肩こり、目の疾患と転倒の不安がつきまとう、まさに「フレイル」状態です。
これだと定年後にしたいことをするパワーがない。現金はあるのに元気がない(しょーもないギャグです。すみません)。休日にごろごろしているだけでは、認知症、転倒から入院、要介護状態へまっしぐらです。
とにかく、動く。だとしたら、通勤していたころのほうがよく歩いていたし階段も上がっていた。健康だったと嘆く前期高齢者にたくさん出会いました。働くことが動くこと。とても大切です。動くことが仕事だと思ってください。
