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「社員が自走している会社」であるために社長がすべきこと/棚橋弘至 vol.53

「社員が自走している会社」であるために社長がすべきこと/棚橋弘至 vol.53

―[新日本プロレス社長・棚橋弘至のビジネス奮闘記~トップロープより愛をこめて]―

 プロレスラーとしての現役生活も残りわずかとなってきました。

 1月4日に開催される引退試合に向けて、肉体づくりや大会のプロモーション活動に時間を費やすことが増えていますが、もちろん新日本プロレス社長としての仕事も頑張らなければなりません。

トップロープより愛をこめて
棚橋弘至 ©新日本プロレス
 できる限り出社して、会議や報告で会社の状況を把握し、次なるアイデアを生み出していきたいところです。

 が、そこは「社長がやるべきことなのか?」と、ふと思いました。

「できる社長でありたい」

「頼りにしてもらいたい」

 そんな二兎を追いたいという思いが強すぎたのかもしれません。

 そこでまた、さまざまな本を読み、ネットでも勉強をしました。すると、こんなことが書かれていました。

「社員が自走している会社は強い」と。

 ……なるほど。各部署が独自に考え、動いているということなのだろう。

 では、新日本プロレスはどうか?と気になりますよね。

 ええ。できていました。新日本には、管理部、興行事業部、広報宣伝部、商品部、映像部、ビジネス開発部、経営企画部とあります。それぞれが専門職に近い部分もあるので、部署間の人事異動が少ないことは若干問題ではありますが、それぞれが大会に向けて動けています。

トップロープより愛をこめて
ドン・キホーテさんでイベント。日本全国のドンキさんに新日本の商品を置いてもらうのだ(願望)©新日本プロレス
 それをどこで感じられるか……?

 それは、会社内で上がってくる数字から察する部分もありますが、その多くは大会の様子でうかがい知ることができるのです。

 それぞれの専門分野でやったことが集まって、一つ一つの大会が開催できる。

 動員、試合内容、盛り上がりなど、リング上での熱とファンの方の熱こそが、新日本プロレスを支え続けている根幹なのです。

 コロナ禍で一時期失われた歓声も戻ってきました。あとは、どう観客動員を取り戻すのか──?

 そのターニングポイントとなるのが、来年の1月4日「WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム」だと考えています。

 そう、僕の引退試合の日ですね。

 この日に、僕の最後の姿を観に来ていただいたお客様には、今の新日本プロレスを観てもらうことができる。

 今、新日本は有望な選手で溢れています。ただ、その実力に知名度がまだまだ追いついていないという点が課題なのです。

 そんな歯がゆさを一気に解消する日。それが、来年の1・4東京ドーム大会であったなら……。

 社長の仕事というのは、目標の大枠をつくり、「こうなりたい」というビジョンを描き、それを共有すること。

 そんなことを考えながら、今日も、まだ見えぬ腹筋を探しています(笑)。

◆今週のオレ社訓 ~This Week’s LESSON~

東京ドーム大会は引退試合であり、観客動員を取り戻す大きな転機

<文/棚橋弘至 写真/©新日本プロレス>
※週刊SPA!2025年11月4日・11日合併号より

―[新日本プロレス社長・棚橋弘至のビジネス奮闘記~トップロープより愛をこめて]―

【棚橋弘至】
1976年生まれ。新日本プロレスの第11代社長(’23年12月就任)であり現役プロレスラー。キャッチコピーは「100年に一人の逸材」。得意技は「ハイフライフロー」。身長181㎝ 体重101㎏
配信元: 日刊SPA!

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