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彼氏と別れ、貯金もほとんどなし…崖っぷちのアラフォー女性がタイに移住したワケ「毎日海が見られて安くお酒が飲める」

彼氏と別れ、貯金もほとんどなし…崖っぷちのアラフォー女性がタイに移住したワケ「毎日海が見られて安くお酒が飲める」

アラフォーで彼氏と別れ、さらに貯金もほとんどなし。フリーライターとしてなんとかやりくりしていたものの、仕事の依頼が少しでも途切れれば、口座残高が減っていく——。

「このままじゃ、日本で生活できない……!」

そんなとき、頭をよぎったのが“タイ移住”という言葉。

「毎日、海が見られて、安く酒が飲める生活って最高かも!」

そう思い、貯金ほぼゼロ・彼氏なしという状態から思い切ってタイ・パタヤへ渡ることを決意したフリーライターのカワノアユミさん。

自身の体験をもとにした漫画「アラフォー独身女子がタイへの海外移住を計画中」(原案:カワノアユミ、漫画:プル子)を『コミックエッセイ せらびぃ』(竹書房)で連載中。ユーモアを交えながら、等身大でリアルなタイ移住生活を発信している。

アラフォー独身女子がタイへの海外移住を計画中
カワノさんが原案を務める漫画「アラフォー独身女子がタイへの海外移住を計画中」
そんなカワノさんにインタビューを実施。作品誕生の背景や、パタヤでの実際の暮らし、家探しの苦労、生活費の工夫など、タイ移住のリアルについて語ってもらった。

◆収入が不安定な中で同棲中の彼氏と別れて…

カワノアユミ
ライターのカワノアユミさん
——日本での生活に限界を感じた理由はなんですか?

カワノアユミ(以下、カワノ):コロナ禍で同棲していた彼氏が激務になり、ホテル暮らしが続き、自然消滅のような形で別れることになったんです。私はいまアラフォーなのですが、フリーライターで収入は安定しないのに、家賃、社会保険料、税金、最近は物価高……お金がどんどん出ていくので「このまま日本で暮らしていけるのかな?」と将来に不安を感じたんです。そこで「物価の安い国……タイなら日本より暮らしやすいのでは?」と思いました。

——タイの中でも、なぜパタヤを選んだのですか?

カワノ:単純に夜遊びが好きだからです(笑)。2004年に初めて旅行してからタイの夜遊びにすっかりハマりました。パタヤを初めて訪れたのは14年前、知り合いのオジさんに「パタヤに行かずしてタイの夜遊びを語るな!」と言われて、興味を持ちました。当時のパタヤは“不良外国人の街”という印象。女性向けの夜の店はボーイズゴーゴーバーぐらいしかなかったです。

パタヤの魅力はコンパクトな町なのに、ビーチ、夜遊び、おしゃれなカフェ、ローカルエリアとなんでも揃っているところです。バンコクのような渋滞が少なく、のんびりした雰囲気も好きですね。

——移住準備は大変でしたか?

カワノ:本格的に移住を考え始めたのは2年前なのですが、私の年齢でリモートワークしながら長期滞在するには、当時は「学生ビザ」か「タイランドプリビレッジ(外国人向けの長期滞在プログラム)」しか選択肢がなかったんです。

タイランドプリビレッジは費用が5年で65万バーツ(約300万円)〜と高すぎるので、最初は学生ビザを取得することに。費用は授業料込みで5万バーツ(約23万円)、生活費も含めて初期費用は50万円くらいで、少ない貯金を一気にはたきました(笑)。

◆酒好きには天国だけど、日本以上に面倒くさいことも

パタヤ
ナイトライフが盛んなパタヤ。酒好きには天国
——実際に移住して想像と違ったことは?

カワノ:思っていたより、タイへの移住はずっと簡単なんだなと。1番お金がかかるのはやっぱりビザなので……お金があればタイランドプリビレッジという方法もあるし、コンドミニアムも1年契約なら安く借りられます。銀行口座も最近は簡単に作れませんが、「窓口で1000万円見せたら作れたよ」という話を聞いたこともあります(笑)。

あと、意外と大変だったのは家探し。エージェントに頼む方法もあるのですが、家賃を上乗せされるのが嫌だったので、とにかく自力で歩いて「FOR RENT」という看板を探しました。

——パタヤで生活してみて大変だったこと、楽しかったことはありますか?

カワノ:トラブルが起きると日本以上に面倒くさいことですね。先日も郵便局のデビットカードで現金を引き出そうとしたら、カードがロックされてしまって。日本に国際電話しても対応してもらえず、やむなく一時帰国しました。あと、夜遊びの誘惑が多すぎて思ったよりもリモートワークが捗りません(笑)。

楽しいことは、毎日海が見られて安くお酒が飲めること。バービアならビール1本250円程度で、朝までハッピーアワーがある店もあったりして。酒好きには天国です。

——日本のほうがいいと感じることってありますか?

カワノ:食事ですね。前回、一時帰国したときに血圧が爆上がりしてしまって、一時期タイ料理をまったく受け付けられなくなったことがありました。タイ料理は体にいいものも多いんですが、毎日屋台飯やローカル飯ばかり食べていると、どうしても塩分や油分が多くなりがちで、実際に高血圧で入院したり、強制帰国になった人もいます。

日本でもそうですが、タイでは「在住7年目が、健康に気を使わない人の鬼門」と言われていて。最初のうちは屋台飯でも楽しめるんですけど、油断していると体を壊す人が多いんですよね。

ほかは、やっぱり衛生面。パタヤでは道端に鳩やネズミがぺちゃんこになって落ちてることもあって。在住者の間では“鳩スタンプ”なんて呼ばれてます。日本に帰ると町中がキレイで感動します。

——パタヤの日本人コミュニティはどうですか?

カワノ:パタヤはリタイア組が多く、全体的にゆるい雰囲気。日本人同士のつながりはありますが、基本的に「合わなければ関わらない」スタイルなので気がラクです。ただ、距離感が近い分、「誰がどこのコンドに住んでいるか」など、情報が全部筒抜けなんですよね(笑)。

あと、SNSやYouTubeで移住情報を発信している人を頼りにやって来る日本人も多いんですが、トラブルもあって。部屋を紹介してもらったら家賃が上乗せされていた……なんてことも。ただ、そういうことがあるとすぐに噂が広まりますね。


配信元: 日刊SPA!

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