アニエスべー
今年創業50周年を迎えたアニエスベーといえば、フレンチシックの代表として、ひとつのスタイルを確立してきたブランドです。
今回は6年ぶりにショーを開催。冒頭にパリ国立オペラ座バレエ団のエトワール、ユーゴ・マルシャンさんが登場し、招待客をわかせました。



ショーのタイトルは「toute une histoire(quite a story)」で、ブランドの軌跡をたどるもの。かわいいフリルの襟のシャツや、ストライプのTシャツ、そして有名なカーディガンや写真を使ったプリントのドレス、水玉やギンガムチェックの服などが披露され、アニエスベーのスタイルがオールスターキャストで、という感じでした。そして、俳優の杏さんもモデルとして登場!

ショーの最後には、デザイナーのアニエス・トゥルブさんがマルシャンさんと腕を組んで姿を現しました。マイクを持って時折何か話しながら(何を言っているかはフランス語なので、わかりませんでしたが)、楽しそうに歩く姿をみて、私たちも楽しくなりました。
時にはかわいく、時にはセンシュアルなエッセンスを盛り込んだ服は、幅広い層に支持されています。年齢を選ばず、というかそれぞれのライフスタイルや年齢に応じた着こなしを楽しめるからでしょう。
シャネル
アーティスティックディレクターにマチュー・ブレイジーが就任し、デビューコレクションとなった今回。今シーズン、最も注目を集めたブランドのひとつです。会場はグラン・パレ。グラン・パレといえば、1900年のパリ万博のメイン会場であり、昨年開催されたパリ五輪ではフェンシングの会場となった場所です。

足を踏み入れるなり、招待客は会場いっぱいに表現された「宇宙」に圧倒されました。






©︎CHANEL
ガブリエル・シャネルが取り入れたメンズウェアの要素からショーはスタートしました。シャツとパンツ、切りっぱなしのスーツジャケットを合わせることで、シャネルらしさを演出しています。
全体にゆったりしたデザインと地味めの色。シャネルスーツひとつをとっても、これまでのシャネルとまたひと味違います。注目はフランスの老舗シャツメーカーであるシャルベとコラボした白のシャツでしょう。マチュー・ブレイジーが真正面からガブリエル・シャネルと向き合い、シャネルの本質や世界観を研究し、表現したスタイルは、とても新鮮でした。
シャネルのショーは毎シーズン、最終日の午前中に開催されるというのがお決まりでした。ガラスの天井から自然光の入る会場で新作を見るのが当たり前と思っていましたが、今回は初めて最終日の前日の午後8時から。もうしかして、この会場にある惑星を浮かび上がらせるには、夜である必要があったのかも。
text: 宮智 泉(マリ・クレールデジタル編集長)
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