◆“記憶力”に自信がなくても“記録力”で勝てる

そこで重要なのは“記録力”です。お客様の情報や好みをメモするのは基本です。
私は記憶力だけでは自信がなかったので、とにかく記録するタイプでした。
ここまでしていたのは恥ずかしいのですが、お客様の一度の来店後のメモはA4で3ページ分にのぼることもありました。次の来店前に過去のメモをすべて読み返します。
さらに、仕事、出張、旅行などのスケジュールを聞いたらすかさずカレンダーに登録するのです。
その上で、たとえばこのような連絡をします。
・大事な仕事の日の朝「がんばってね」
・健康診断や検査の結果が出る頃に「どうでしたか?」
・地方のお客様の東京出張の日「気をつけて来てね」から来店に繋げる
・お客様の地元や出身地で天災があれば即「大丈夫でした?」
・病気やケガは治るまで毎日気遣う
・お客様のいる場所に合わせた話題を送る
反対に、海外出張中のお客様にうっかり「今日も東京は寒いですね」なんて送ってしまったらアウトです。
ちょうど良いタイミングで絶妙な連絡ができると、お客様は「この子はよく考えてくれているな」「こんなに気にかけてくれているから、行ってあげなきゃな」と思ってくださいます。
◆会食は“プレゼン”ではなく“リサーチ”の場
夜のお店では、初対面のお客様とお話できるのはほんの15分程度。短い時間の中で、その後の営業に使える切り口を探れるだけ探ります。ビジネスでも、会食やミーティングは「プレゼンの場」でもありますが、相手のことを知る「リサーチの場」として、“その後のアプローチのための情報収集”という意識をもつことが大切に思います。
この人にはどんなストーリーが響きそうか?何をしたら喜ばれそうか?にアンテナを張るのです。
また、今の時代、SNSやネットでの事前リサーチもいくらでもできます。
・最近気にしている話題
・力を入れているプロジェクト
・考え方や価値観
これらを自然に切り口にすれば、より深堀りした会話ができます。

