食楽web●おいしいローカル部が見つけた地元の老舗の名店。今回は富山・高岡駅の駅そばとして古い歴史を持つ『うどん・そば 今庄』をご紹介します。
富山県高岡市に100年以上の間、地元の人や訪れた人のお腹を満たした“駅そば”をご存知でしょうか? それは現在、高岡駅南口(瑞龍寺口)すぐの場所に店を構える『うどん・そば 今庄』です。
創業は1915年(大正4年)。今庄作次郎氏と外次郎氏が高岡駅構内での立ち売り権を引継ぎ、1918年(大正7年)にうどんとそばの提供を開始。それ以来110年に渡り、地元の人々や旅人の胃袋を満たしてきました。
高岡とはどんなところ?
高岡駅南口(瑞龍寺口)。高岡駅は北口と南口があり、お店は南口を出てすぐのところにありますお店のある富山県高岡市は、金沢駅から普通電車で約40分、富山駅から約30分。石川県と富山県の県庁所在地の間に位置する都市で、高岡銅器や高岡漆器など全国に誇る伝統工芸があり、製造業が盛んな町でもあります。
駅前ながら車で来ても3台停車可能
食券を買って、商品を受け取る形式店内は食券制で、券売機で購入した食券をカウンターに持っていくスタイル。カウンター席に加え、お座敷もあるため、家族連れやグループでもゆったりと食事を楽しめます。
筆者が訪れた日曜朝6時半には、すでに店内の8割が埋まっており、地元の人気ぶりがうかがえました。
家族や仲間で楽しめる座敷席もあります駅南店限定。うどんとそばが一緒になった『ちゃんぽん』
天ぷらと生卵の入った「天玉ちゃんぽん」600円(以下、全て税込)。うどん・そばが一緒になった異なる麺のハーモニーが心地良い 駅南店限定の名物「ちゃんぽん」(380円)は、うどんとそばが一緒に入ったユニークな一品。太麺に白濁としたスープの長崎ちゃんぽんとは異なり、和風の出汁に2種の麺が同居するスタイルです。こんな珍しい商品ですが、「かけそば」(380円)と同じお値段で、うどんとそばを一緒に食べられるわけですから、コスパが良い!
うどんだけ口に入れても良し、そばだけ口に入れても良し、うどんとそばを合わせて食べるのも良し。食べ方次第で異なる食感や味わいが楽しめるのも魅力です。
ちなみに筆者が選んだのは、天ぷらと生卵入りの「天玉ちゃんぽん」。甘めの濃い出汁にうどんとそばの異なる食感が絶妙に絡み合い、贅沢な気分に浸れました。
デザートも充実。
「ソフト白玉金時」380円 [食楽web]このお店は、麺類やご飯ものだけでなく、デザートも充実しています。「牛乳」や「コーヒー牛乳」(各120円)は高岡牛乳というブランドで、県外ではなかなか味わえない地元の味。「ソフトクリーム」(270円)は15種類もあり、訪れるたびにさまざまな味を楽しめるのが魅力です。
筆者が選んだ「ソフト白玉金時」は、ソフトクリームに白玉と金時が添えられ、食後の口を優しく締めくくってくれました。
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高岡駅前で110年の歴史を誇る『うどん・そば 今庄』。名物「ちゃんぽん」や豊富なデザート、そしてリーズナブルな価格設定が魅力です。朝6時から夜21時台まで営業しているので、旅の朝食や、バスや電車の待ち時間に訪れるのにもぴったり。高岡に訪れた際はぜひ、立ち寄ってみてください。
(撮影・文◎多田光一)
●SHOP INFO
うどん・そば今庄 高岡駅南店
住:富山県高岡市駅南5丁目1-2
TEL:0766-24-2256
営: 6:00~21:20
休:火曜
●著者プロフィール

多田光一
フードアナリスト2級。ジャパン・フード・セレクション審査員。兵庫県西宮市在住。歴史が好きで、アマチュア講談をしたり、世界遺産マイスターも取得。趣味はウェイクボード。
