12月の仕事|つぼみを太らせる古葉取り&日当たり管理
12月に入ると、気温の低下とともに生育スピードはやや鈍りますが、株の中心部では花芽が着々とふくらみ、早い株では小さなつぼみが顔をのぞかせてきます。

この時期も、基本は11月と同じく
- 風通しがよい
- よく日が当たる
場所で管理します。つぼみが見え始めた株は、特に日当たり優先の場所に置いてあげましょう。
12月も続けたい「古葉取り」
古葉取りは、11月に始めたらそこで終わりではなく、12月も引き続き行うのがポイントです。
古葉を取ることで、
- 株元に日が差し込み、地温が上がって花芽の動きを後押し
- 株の中心部の風通しが良くなり、灰色かび病などの病気予防に
- 切られる刺激でホルモンが働き、開花を促すスイッチがオンに
と、冬の株にとっていいことづくめ。
クリスマスローズでは、この古葉取りが開花を左右する最重要作業の1つといえます。
古葉取りの「やり方」と「残してよい葉」
古葉を切るときは、次の点を守りましょう。
- 株元から5cmほど茎を残して切る
あまり短く切ると、切り口から出る水滴が株元にたまり、カビや病気の原因になることがあります。 - すべての葉をきれいに取り去る必要はありません
まだ青々としていて美観上残したい葉は、そのまま残してOK。
有茎種やH.ニゲル系など、一部のタイプは古葉をすべて落とさず、傷んだ部分だけをカットするのが基本です。品種によって適した古葉取りが少しずつ違うので、慣れてきたら種類ごとの特徴も意識してみてください。
冬の水やりは「暖かい日中」に
冬は土の乾きがゆっくりになるため、過湿にならないよう注意が必要です。
- 土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり
- ただし、水やりの時間帯がとても大事
避けたいのは、
- 冷え込みの厳しい早朝
- 気温が下がる夕方〜夜
水やりは、気温が少し上がった暖かい日中(おおよそ午前10時〜午後2時)に行いましょう。こうすることで、与えた水が夜の冷え込みで凍って根を傷めるリスクを減らすことができます。
11〜12月は「古葉取り」と「施肥」で勝負!
ここまでのポイントを、もう一度ぎゅっとまとめると——
- クリスマスローズは冬が生育期
- 1〜2月はもう肥料をやらない時期。開花期の3月には、すでに蓄えた力で咲く
- だからこそ、11〜12月の施肥が「最後の追い込み」
- 同時に、古葉取りをすることで株元に光と風を入れ、開花スイッチをオンに
つまり、春の花つきは「11〜12月の古葉取り&施肥」でほぼ決まると言っても過言ではありません。
「今やらないと、開花のためにやる時がない」
この合言葉を思い出しながら、今シーズンのクリスマスローズの冬作業に取り組んでみてください。
