「夜明け前が一番暗い」林芳正氏が語る危機感。自民党総裁選「小泉vs高市の一騎打ち」にちらつく“ダークホース”の影

「夜明け前が一番暗い」林芳正氏が語る危機感。自民党総裁選「小泉vs高市の一騎打ち」にちらつく“ダークホース”の影

◆最も重要なのは“総裁選後”

 今後、各候補のカラーは討論会を重ねて鮮明になっていくだろうが、最も重要なのは“総裁選後”にあることを強調しておきたい。

 ’12年に総裁に返り咲いた安倍晋三元首相は不仲の石破氏を幹事長として処遇したが、石破氏は決選投票を争った高市氏を重要ポストにつけなかった。始めから分裂含みのスタートを切ったのが石破政権だったのだ。同じ轍を踏めば、自民党の浮上は遠のくだろう。

 少数与党なだけに、党が一枚岩になるだけでは不十分だ。新総裁は新たな連立先も模索しながら、ガソリン暫定税率廃止も含めた物価高対策を推し進めなくてはならない。その点、維新は小泉・菅ラインでの連立に前向きな姿勢を見せるほか、国民民主も榛葉賀津也幹事長が大臣室に小泉氏を訪ねて粉をかけたように、連立の芽を残す。財政積極派の高市氏との親和性もある。

 石破政権では“米騒動”が発生し、期待された年収の壁の引き上げは中途半端に終わり、外国人政策が大きな関心事となるなど「楽しい日本」の実現は叶わなかった。その現実を直視して誰が新たな日本の未来を語るのか? 自民党員だけでなく、すべての国民に届く論戦が求められる。

岩田明子
岩田明子
<文/岩田明子>

【岩田明子】
いわたあきこ●ジャーナリスト 1996年にNHKに入局し、’00年に報道局政治部へ。20年にわたって安倍晋三元首相を取材し、「安倍氏を最も知る記者」として知られることに。’23年にフリーに転身後、『安倍晋三実録』(文藝春秋)を上梓。現在は母親の介護にも奮闘中
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