◆妊娠するも籍は入れず。きょんさんが選んだシングルマザーの道

1人目の夫との間に長女が誕生し、離婚後に交際していた男性との間に長男が生まれた。1度目の結婚生活を経て、“自分は誰かと暮らすことに向いてない”と気づき、自ら進んでシングルマザーになることを望んだという。
「結婚はしたくない。でも子どもが大好きなのでもう1人欲しいと思っていたんです。娘も『お父さんは一緒にいなくても、兄弟が欲しい』とずっと言っていました。それで里親制度などを調べていたときに、当時付き合ってた彼も“結婚願望はないけど子供が欲しい”という考えを持っていたんです。そんな彼や娘と話していくなかで子どもを作ることに決めました」
多様な生活スタイルが認められている時代でよかったと語る。偏見の目を向けられることも少なく、むしろSNSでは離婚を悩んでいる女性から相談されることが多いという。結婚という形を維持し続けることが必ずしも幸せとは限らない、そこから解放されて得られる幸せだってある。きょんさんはそう考えている。
「選択的シングルマザーだって人生を楽しめるということを伝えていきたいです。私自身、何年も結婚生活に悩んでいて、離婚してから前向きな気持ちになれたので。あの頃の私みたいな人に、一歩踏み出しても大丈夫だということを届けられたらいいなと思っているんです」
◆あの頃のようにもう一度輝きたい!そんな矢先に発覚した子宮筋腫


「命は奇跡です。
この奇跡を大切に、本当に大切にしていく。
私はとても幸せです。」
「結婚?しないよ笑
これからもはいぱーしんぐるまざーは
愛いっぱいで生きていきます
幸せだよ」
出産の大変さ、固定観念に縛られない選択をしたいという思い、理解を示してくれる周囲への感謝。そんなメッセージが伝わる本投稿は、彼女がシングルマザーとしての発信を始めた理由が見えてくるようでもある。コメント欄にはきょんさんへの祝福と応援の声で溢れた。
「子どもたちがいてくれるおかげで、何だってできるという気持ちです。今は、自分の人生なんだから自分も楽しまないとダメだなと思ってます。もう一度、アンジェリーク時代のように表舞台に立って輝きたい。私の発信を通して、選択に迷っている女性たちが一歩踏み出すきっかけになってくれたら嬉しいですね」
そう語るきょんさんの表情は、穏やかながら凛々しくもある。そこからは言葉以上の意志の強さがあるように感じた。彼女のような存在がいてくれることで、励まされる女性はどれだけいることだろう。そんなことを考えて、女である筆者は少し嬉しくなった。
<取材・文/奈都樹、撮影/藤井厚年>
【奈都樹】
1994年生まれ。リアルサウンド編集部に所属後、現在はフリーライターに。『リアルサウンド』『日刊サイゾー』などで執筆。またnoteでは、クォーターライフクライシスの渦中にいる20代の声を集めたインタビューサイト『小さな生活の声』を運営している。

