
花の魅力を届ける人・吉原友美さんが伝えたい“花”は、植物を通じて、今の自分の心と向き合う「今日花(こんにちばな)」というあり方。
花を選び、飾ることは、自分と向き合い、今の気持ちを感じ取る行為。季節を通して今日の自分にまっすぐに向き合う手段としての花が「今日花(こんにちばな)」なのだそう。
そんな吉原さんの日常と花のある暮らしを、吉原さんの言葉でお届けします。




クリスマスや年末が近づくと、リースやスワッグのワークショップをする機会が増えます。私はスワッグを作るのが好きです。年末だけに限らず1年中、季節の植物を束ねるスワッグのワークショップをしているのですが、束ねてすぐのフレッシュな植物が、だんだんとドライになっていく様子を眺めるのが好きで、そのときだけの植物の色や形、香りを長く楽しめるのは、スワッグならでは。
PAUSEらしいスワッグは、みずみずしくて、香りのいい植物をたくさん取り入れること。たとえば、ユーカリやミモザの葉。冬ならヒバ、モミ、ヒノキ。ユーカリの香りは精油になるほど清涼感がありますし、ヒバ、モミ、ヒノキの針葉樹は、森にいるかのよう。香りのいい葉に、そのときそのときの気持ちに寄り添う花や実を添えて、ぎゅっと結ぶだけで、目も鼻も心も喜ぶようなスワッグに。
窓辺やキッチン、部屋の壁に飾る場所は自由。ワークショップのときは、「玄関に飾っては?」とおすすめしています。
玄関は、家のなかと外をつなぐ場所。大げさにいうと、心のスイッチを切り替える場です。
毎日、少しずつ変化していく自分の心とリンクするようなスワッグを飾って眺めるにはぴったりではないかな、と思います。
冬の野原をイメージしたウィンタースワッグ

ウィンタースワッグの束ね方
壁にかけて飾るスワッグ。ブーケのように丸く束ねるのではなく、植物を積み重ねていくように束ねます。とはいえ、細かいことをあまり気にしなくてもいい感じにまとまるのがスワッグのいいところ。
冬の野原をイメージして、緑と茶の2色をメインにまとめたウィンタースワッグを作りました。ユーカリや紫色の小さな花をつけるリモニューム、茶色の葉が特徴のグレビレア ゴールド、乾燥に強い南半球の植物・バンクシアを添えました。華やかさがほしいときは、赤い実ものやケイトウなど、明るい色の植物を取り入れてください。
撮影/吉原友美 編集・文/柳澤智子(柳に風)
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