◆「まだ自分がわからない」でもそれが好き

「生まれたときから一緒に居る子もいれば、最近迎え入れた子もいるので。今は100人ぐらいいるんですけど、お部屋の外に連れ出すときはテレパシーで感じ合いながら、コンディションで選んでいます。ライブのときは、傍で見守ってくれるだけで落ち着きますね」
負けず嫌い、芯が強い、マイペース、奇人……など彼女を表現する言葉は幅広い。本人に安納蒼衣の魅力について聞くと、「アイドルを2年半やってきましたけど、まだ自分のことがよくわかっていないんですよね」と頭を悩ませた。

◆「怖いぐらい泣き虫」になった自分の居場所
7枚目シングルで雲組になってから、自分の新しい一面を知った。「以前はメンバーにもファンの方にも弱い自分を見せたくなかったし、心の内を素直に見せることが苦手だったんです。でも、今は人間ってこんなに涙が出るんだって思うぐらい、怖いぐらいの泣き虫です(笑)。どれだけ泣いても受け入れてくれる雲組メンバーがいるという安心感があるからかもしれない」
デビュー当時、漠然と思い描いていた未来図がある。「アイドル3年目には大きな会場に立てているんだろうなって。僕青は魅力溢れるグループなのに、その未来に届いていない現状に歯がゆさはあります」。それは自分に対しても同じだ。

彼女が描くストーリーは予想がつかないからこそ面白い。
【安納蒼衣(あんのうあおい)】
2007年、埼玉県生まれ。ニックネームはアオ。2023年6月15日に結成したアイドルグループ「僕が見たかった青空」(通称:僕青)のメンバー。僕が見たかった青空の2025年を締め括るワンマンライブ「BOKUAO青春納め2025」が12月28日(日)に東京・TACHIKAWA STAGE GARDENで開催決定。最新情報は公式HPをチェック。安納の個人Instagramは@_aoianno_bokuao
<取材・文/吉岡 俊 撮影/林 紘輝(扶桑社)>
―[あの日夢見た雲組]―

