
寒さが深まる12月、外に出るのがちょっと億劫になる季節こそ、庭や玄関先をぱっと明るくしてくれるクリスマスの演出がおすすめです。とはいえ、イルミネーションを設置したり、大掛かりな飾り付けをしたりするのはハードルが高いもの。そこで今回は、すべて鉢植えだけで完結するクリスマスガーデンをご紹介します。ベランダや玄関前の小さなスペースでも真似しやすく、使う植物はビオラやガーデンシクラメンなど、クリスマスが終わってからも春まで長く楽しめるものばかり。鳥取県米子市のガーデニスト、面谷ひとみさんの実例を参考にしながら、今年は“飾って終わり”ではない、暮らしになじむクリスマスガーデンを作ってみませんか。
庭がなくても楽しめる「鉢植えクリスマスガーデン」のすすめ

鉢やコンテナだけで作るクリスマスガーデンのいちばんの魅力は、場所を選ばないこと。地面を掘ったり大きな樹木を植えたりしなくても、玄関前の一角やベランダ、駐車場のコーナーなど、わずかなスペースがあれば始められます。
また、鉢植えならレイアウトを自由に変えられるのもポイント。ツリーの足元に鉢を集めてにぎやかに見せたり、玄関ドア横にお気に入りの寄せ植えを並べて“ウェルカムコーナー”を作ったりと、気分やイベントに合わせて簡単に模様替えができます。
今回は、そんな鉢植えならではの柔軟さを生かしたクリスマスガーデンのアイデアを、実際の写真とともにご紹介します。
アイデア1 鉢植えツリーを主役にする
もみの木(コニファー)+大鉢で「庭のクリスマスツリー」

まずは、写真のように大鉢に植えたツリーを主役に据えるアイデアから。鉢に植えたモミやコニファーを、庭の一角やアプローチ脇に置くだけで、そこが一気に“クリスマスのステージ”になります。
ポイントは、ツリーと鉢のボリュームをしっかり出すこと。樹高は人の目線よりやや低め~同じくらい、高さ1.2〜1.5mほどあると存在感が出ます。鉢は写真のように、どっしりとしたテラコッタや大型コンテナなど、安定感のあるものを選びましょう。
ツリーの根元には、白いビオラやガーデンシクラメンをぎゅっと植え込んで“雪が積もったような雰囲気”に。白い花はガラスオーナメントのきらめきを引き立ててくれるので、夜の明かりが少ない場所でも明るく見えます。
ガラスオーナメントは「種類を絞って、たっぷり飾る」

ツリーの飾りには、写真のようなガラス製オーナメントがおすすめ。透明〜シルバー系で色をそろえると、日差しを受けてやわらかく輝き、昼間の庭でも上品に映えます。
コツは、形や色のバリエーションを増やしすぎないこと。丸いボールと、アクセントにハートや星型を少し加える程度にして、同じものを数多く吊るすと、統一感が出て“プロっぽい”印象に仕上がります。
風の強い場所では、麻ひもやリボンを短めにしてしっかり結び、枝とオーナメントの接点に細いワイヤーを巻いておくと安心です。

そばにもう1鉢、ツリーの株元に植えた白の花とリンクさせた鉢植えを置くと、相乗効果で一画が華やかになります。
