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「ショート動画依存」で脳が壊れる。記憶力、思考力、決断力が低下してもやめられない…最も危険なネットコンテンツの罠

「ショート動画依存」で脳が壊れる。記憶力、思考力、決断力が低下してもやめられない…最も危険なネットコンテンツの罠

◆検証! ショート動画視聴で脳はどれだけ疲弊する?

[ショート動画依存]で脳が壊れる
普段ショート動画を見ない40代記者もテストに挑戦。視聴前後のタイムの差は――?
 脳が壊れる――。ここまでの話は、専門家の分析と理屈に基づくものだが、その影響は本当に“目に見える形”で表れるのか?

 前出の榊氏のアドバイスを参考に、実際に検証を行ってみることにした。

 検証に用いたのは、医療機関の臨床現場でも使われる「TMT-B」と呼ばれるテストで、特に前頭葉の働きを知るのに適しているという。

 ランダムに配置された「1~13」までの数字と「あ~し」までのひらがなを、「1→あ→2→い→3……」と一筆書きで繋ぎ、時間を測定するというもの。このテストをショート動画の視聴前後で行い結果を比較する。

 まず、普段ショート動画をほとんど見ない40代のSPA! 記者が挑戦。視聴前のタイムは60秒。その後、ショート動画を1時間視聴し、テストを行った結果、63秒とタイムに大きな差は表れなかった。

◆なんと「通常は2回目の成績は向上する」らしい

[ショート動画依存]で脳が壊れる
 一方、ショート動画依存気味の30代の本特集担当編集も同じ検証を行った。すると、視聴前に62秒だったタイムが、1時間視聴した後には67秒とやや悪化。

 本人いわく、「動画視聴後は次に何の記号を探すのか判断に時間がかかった気がする」と振り返る。

 これについて榊氏は「参考程度の検証ではありますが、興味深い結果」だとコメント。

「このテストを初めて行う場合、通常は1回目よりも2回目のほうが練習効果で自然と成績が上がります。ところが、動画視聴後だと2回目のテストにもかかわらず、結果は視聴前と同程度。動画視聴の影響が出ている可能性はあります」

 1時間の視聴でも前頭前野の活動低下が示唆された今回の検証。普段から長時間見ている人の脳はさらに壊れているかも――?

【脳科学者・榊 浩平氏】
東北大学応用認知神経科学センター助教。主な研究テーマはスマホ依存。著書に『スマホはどこまで脳を壊すか』(朝日新書)など

【ITジャーナリスト・高橋暁子氏】
成蹊大学客員教授。インターネット関連の事件やICT教育事情に詳しい。新書に『スマホで受験に失敗する子どもたち』(星海社新書)

取材・文/田中 慧(清談社) 松嶋三郎

―[[ショート動画依存]で脳が壊れる]―

配信元: 日刊SPA!

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