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高齢親の介護相談で「ないです、知りません」と一蹴…地域包括支援センターで直面する〈ケアマネ・ガチャ〉という落とし穴

高齢親の介護相談で「ないです、知りません」と一蹴…地域包括支援センターで直面する〈ケアマネ・ガチャ〉という落とし穴

介護制度は流動的…「先回りしすぎ」も考えもの

それにしても、あまりにも複雑すぎる介護の制度です。定期的に改正されてきたので、突貫工事で建てた一軒家に、次々増築したツギハギだらけの家みたいで、福祉現場から少し離れるだけで情報を追随するのにひと苦労します。

まったく関係することがなかった人にとってみたら、理解するまで時間がかかるのではと思うのですが、仕方ありません。見切り発車と当時の国の担当者はそう表現していましたから。

だからといって、親であれ誰であれ、介護は負担と不安の連続。そろそろ親の介護がはじまるかもしれないからと、まだ思いっきり元気なのに先回りをして、困らないようにと介護の準備をしている人を時々見かけます。

経済雑誌で定期的に特集される介護の情報収集をはじめ、生命保険、預貯金、福祉用具、住宅改修、施設見学、そんなに張り切って準備しなくてもいいのにと。

なぜなら、介護がはじまってからのほうが使える制度もあるし、そもそも年々制度が改正されていくうえ、自治体によってもかなり流動的です。さらに民間サービスの種類も数も増えていくいま、プロでも把握しきれないことが正直多くあります。介護関連の情報収集のヒントをお伝えしていきましょう。

本格的な介護の前の「気掛かり」を相談できる「地域包括支援センター」

介護は急にやってくるといいますが、それまでに「気掛かり」はあります。家族がそれに気づいて予防や対策ができれば何よりですが、気づいても「うちの親に限って」と動かないことが多いです。

そんなときに役に立つのが「地域包括支援センター」。住んでいる地域の担当制なので、ネットで検索してから相談を。高齢者の生活相談ならほぼ網羅しています。

そう、財布がなくなったことで夫婦喧嘩が絶えない親のこととか、認知症かもしれないけれど本人が拒絶するとか。また、お金がないけれど施設に入りたいとか、ゴミの捨て方がわからなくて溜まってしまって飼い猫がぐちゃぐちゃにしているとか。まったくお手上げになる前に、気掛かりレベルで相談するのがポイントです。

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