◆高2のときに訪れた運命の出会い
そのまま、フジコちゃんさんは人生初の家出を敢行する。「期間は2ヶ月くらいでしょうか。学校には行かず、寄り道を一緒にした友人の自宅に泊めてもらったり、広島駅近くの噴水付近で寝泊まりしたり、いろいろしました」
厳格な家庭にとって、寄り道は不良の入口。だがそれ以上に、家出などご法度だ。結局、この一件を契機として、フジコちゃんさんは地元・広島県を離れて祖父母のいる岡山県の高校に編入させられることになる。そこで運命の出会いがあった。
「高2になりたてのころ、自動販売機でジュースを買おうとしたら、ひとりの男性に話しかけられました。ちょっとヤンチャしている感じの人です。友人期間を経て半年くらい交際したあと、妊娠をしました」
◆一時的に勘当されるが、離婚したと伝えたら…

「2人で私の両親のもとへ挨拶に行き、話をしました。『これからの人生を考えたら、今産むのは違うのではないか』と心配する両親を説得しきれず、私は勘当される形で、旦那の実家に入ることになりました」
その後、離婚。19歳で子どもを抱えて舞い戻った娘を、両親は迎え入れてくれた。
「両親はあまり多くを言わず、『戻ってこい』とだけ言ってくれました。頼るあてのなかった当時、非常にありがたかったですね」

