一歩進んだリスクの可視化
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今回、当該募集案件に一定のリスクがあると考え、アセットの一環として投資した方と、CM放送などで安全と判断し、「みんな利用しているから」で投資をした方がいると考えられます。
大前提として、CMも業績もオープンにしていた同社とトラブルになったからといって、「危険な話だと思っていた」は結果論でしかありません(記事冒頭の集団訴訟はあくまで行政指導を理由としたものです)。とはいえ、投資は自己責任で片づけてしまうのも安易だと思います。
金融庁などの行政機関、もしくは投資案件としてメディア的なものが主導し、「CMをしているから大丈夫だろう」という場合も「リスクはゼロではない」と発信することでこのような事例は減らせるのではないでしょうか。とはいえSNSなどで著名人を騙って月利20%の詐欺が横行する国で、今回のような話を回避するのは難しいというところが本音です。
やはり突き当たるところは、今回のように「年利6%前後の高金利で、かつ元本保証といった美味しい話はあるわけがない」ということに尽きるのでしょうか。NISA新制度の導入で日本人に投資習慣が身につきつつあるなか、水を差す残念なニュースです。再び同様のことが繰り返されることのないことを願います。