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一度は訪れたい名店へ。美酒・美食の秋。一期一会の食体験

一度は訪れたい名店へ。美酒・美食の秋。一期一会の食体験

カンテサンス

日々の食材でメニューが変わる「カルト・ブランシュ」

定番で提供している山羊乳のババロワは、季節によって変わる山羊乳の味が楽しめるのもポイント

パリの名店「アストランス」でスーシェフを務めたのちに帰国した岸田周三シェフが、2006年に開業した「カンテサンス」。その名を轟かせたのは、白紙のメニュー「カルト・ブランシュ」。仕入れたその日の食材の本質にある味を見出し、調理法を変えてゆくためのまさに「シェフにお任せ」のメニュー。その日の料理はその日にしかできない、そんなジャズセッションのように軽やかに見えて、下支えするのは、堅実な技術。特に、大きな骨つき肉を、数分ごとにオーブンから出し入れして生み出される緻密な火入れは高い定評がある。「定点観測的に敢えて毎日同じ料理を提供する」という定番料理は2品だけ。シンプルでありながら洗練された盛り付けにも「日本人が作るフランス料理とは何か」を考え抜いたシェフの思いが反映されている。

メレンゲのアイスクリームには岸田シェフがコレクションしているヴィンテージのアマレットをペアリング
世界的デザイナー、植木莞爾さんが手がけた内装は、ダークウッドと白の、シンプルながらくつろげる雰囲気
素材と火入れ、調味の三原則を胸に、日々仕込みから厨房に入り、食材と向き合い続ける職人肌で知られる岸田シェフ

カンテサンス
東京都品川区北品川6-7-29
tel:03-6277-0090
営業時間:ディナー 月~土曜日17:00 ~ 20:00、20:30 ~ 23:30(不定休あり)
https://www.quintessence.jp/

ガストロノミー “ジョエル・ロブション”

日本のラグジュアリー・フレンチの文化を守り継承する

どれだけの大きさに切り、どう塩をふるか。なんでもないと思われがちなものに全ておいしさにつながる「質」がある

1994年にフランス18世紀のシャトーを再現し、「タイユヴァン・ロブション」としてオープンして31年、「シャトー」の愛称で親しまれてきた「ガストロノミー “ジョエル・ロブション”」。日本の「ロブション」チームを率いる関谷健一朗シェフは、2023年には日本人料理人として初のM.O.F.フランス国家最優秀職人章を受章。「オートキュイジーヌ」と呼ばれる宮廷料理に起源を持つ伝統的なフランスの高級料理を日本で守り、次世代に継承する使命を感じているのだとか。手間暇かかる伝統技術を使った料理、ワゴンで提供される多種多様なパンやチーズ、デザート、インテリア、サービスに至るまで「守りたい豊かなフランス料理の美食文化」がそこにある。

ロブションシェフから継承した、ムール貝のムースをスパゲッティで覆った芸術的な一皿
シャンパンゴールドと黒で統一された空間でモダンフレンチの集大成を
故ロブションシェフ〈〉の「何を食べているかはっきりとわかる料理を」という言葉を胸に日々食材と向き合う関谷シェフ〈

ガストロノミー “ジョエル・ロブション”
東京都目黒区三田1-13-1 恵比寿ガーデンプレイス内
tel:03-5424-1347
営業時間:ランチ 土日、祝日11:30 ~ 13:00(L.O.)、ディナー 平日17:30 ~ 20:00(L.O.)、土日祝日18:00 ~ 20:00(L.O.)
https://www.robuchon.jp/shop-list/joelrobuchon

ラグジュアリーな新スポットで美酒に酔う

東京ではフランスの職人技が生み出したクリスタルの老舗メゾンが次々にバーをオープン。ディテールにこだわり、粋を極めた空間で、煌めく光までもグラスに閉じ込めて。

サンルイ・バー・バイ・ケイ

三つ星シェフ小林圭氏と日仏の老舗が生み出す未来の伝統

屋外のテラスは、庭石と見事な枝ぶりの木々を配した日本庭園が日本の四季と幽玄な美意識を表現

「100年先に、クラシックと呼ばれる料理を作りたい」と、パリでたゆまぬ努力を続ける「Restaurant KEI」の小林圭シェフが、日本の和菓子店「とらや」とフランスのクリスタルメーカー「サンルイ」の2つの老舗ブランドの縁をつないで誕生した、世界にここだけしかない「サンルイ・バー」。店内のグラスやシャンデリアは全て「サンルイ」製。「歴史を革新することで、新たなクラシックを生み出す」。小林シェフ自らがガストロノミックなアイデアを盛り込んだ、新感覚のカクテルやバーフード、デザートを提供。デザートには「とらや」こだわりの抹茶や小豆あんなどの食材も使用している。頂点を極めた三者のコラボレーションが生み出す贅沢。グラスを傾ければ、比類なき上質を体感できるはず。

小林シェフ監修の、柚子のジャムや山椒などが和の雰囲気を盛り上げる「テリーヌ抹茶」などのスイーツも
カクテルでも日本らしさを表現。今や世界の共通語である味覚「うまみ」に焦点を当てたカクテル「サブール」
日本とフランスが融合したインテリア。「サンルイ」のシャンデリアが煌めく茶室をイメージした半個室は要予約

サンルイ・バー・バイ・ケイ
東京都中央区銀座7-8-17 虎屋銀座ビル 12階
tel:03-6274-6612
営業時間:バータイム 火~土曜日17:30~26:00 カフェタイム 土曜日14:00~17:30
https://www.maisonkei.jp/st-louisbar/

B バー 丸の内

約200種のバカラグラスをお好みで、丸の内に輝く真紅の灯

重厚な無垢材のカウンターの後ろに、球体のシャンデリアが配され、職人技と革新の融合を象徴。3室のプライベートスペースも

世界にホテルやレストラン、バーを展開するフランスのメゾン「バカラ」が今年5月に丸の内のショップとともに、バー「B bar Marunouchi」を移転オープン。エントランスには、バカラを代表する燭台「ツァリーヌ」が出迎え、メゾンを象徴する色である深紅のソファとシャンデリアがフレンチエレガンスを感じさせてくれる。グラスが投影する光と影が美しく映えることを計算した照明は、カクテルを注がれた際にグラスに命が注がれるように見える、静かでドラマティックな演出の一部。オリジナルジンやウイスキー、契約農家から届く季節のフルーツを使ったカクテルなどを、ゲストの好みに合わせたグラスで提供してくれるのもうれしい。

約180ピースのバカラグラスで埋め尽くされた、圧巻の「バカラの壁」。メゾンを象徴する深紅のグラスがアクセントに
イタリア産アヴェリーノの栗、シェリー酒、ショコラリキュールを使った季節限定のカクテル「マロンショコラ」

B bar Marunouchi
東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル 地下1階
tel:03-5223-8871
営業時間:月~土曜日16:00~26:00 日・祝日定休
https://stores.baccarat.com/jp/b-bar-marunouchi

・「ジミー チュウ ストリートカフェ銀座」が話題に。東京の中心でロンドンのムードを再現
・【安藤忠雄建築×ミシュラン美食】美術館のような京都の隠れ家ホテルThe Shinmonzen

配信元: marie claire

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