東京・下落合の花屋『Hljóð』の店主、齋藤拓磨さんの、花と過ごす、心ほどける時間。

東京・下落合の花屋『Hljóð』の店主、齋藤拓磨さんの、花と過ごす、心ほどける時間。


雨の日の土曜日。

いつも聞こえてくる人の声が、

今日は雨に溶けてしまったようです。

雨の音と鳥の声と、

そして少し遠くから聞こえる電車の音だけが聞こえてきます。

うっすらと明るい窓際が心地よくて、

ひとつの本を開きました。

とある無人島に残された馬たちが、

ひっそりと生き延びた軌跡を記録した写真集。

さみしいような、かなしいような。

あたたかくて、うつくしくて。

何かを突きつけられたような気もするけれど、

たしかに豊かさもそこにはありました。

いろんな感情が重なって、

自分の気持ちの行き先が、

今どこにあったらいいのか、わからなくなるような。

あまり感じたことのない心の揺らぎでした。

そんな姿をずっと覗いていたかのように、

窓辺の小さな器から、小さなお花が顔を出しています。

お花が目に入ると、

あちらこちらへと旅をしていたいろんな感情が、

ふと、もとのひとつの場所へ帰ってきた気がしました。

ほっと、心がほどけていく。

時間を忘れて、そこにずっといたいと思う。

ただ事実を追っていくことの静けさの中に、

心がやさしくおさまっていくのを感じます。

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配信元: & Premium.jp

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