いつまでも輝く女性に ranune
忘年会シーズンに多発する「当日キャンセル客」に飲食店が困惑。予約した新入社員が泣きはらした顔で頭を下げにくるまで

忘年会シーズンに多発する「当日キャンセル客」に飲食店が困惑。予約した新入社員が泣きはらした顔で頭を下げにくるまで

◆「3軒予約して1番安いお店を利用した」と開き直る新入社員


スマホで連絡を取る多忙な女性店員
※写真はイメージです
 その頃、あまりにも当日キャンセルが多発していたため、予約の前日に「人数の変更などはありませんでしょうか?」と、確認の連絡を入れるようにしていました。

 しかし、「12月の某日に50名で」と予約をしていった新入社員には連絡がつきません。嫌な予感がしながらも、当日を迎えました。

 嫌な予感は的中し、当日の予約時間を過ぎても50名は現れません。当日の、しかも無断キャンセルです。食材も人件費も全部パーです。50名分の前菜やピザ、パスタ、メイン料理、デザートなどは誰にも食べられることなく……です。何度経験しても悲しく、むなしいものです。

 後日ですが「着信履歴があったから」と、あっけらかんとした様子で新入社員から電話があり、少し意外に思いました。こういうのは無視するのが相場というか(もちろん無視して欲しくないが)、予約なんてしてませんみたいな顔をしてスルーする客が圧倒的多数である、というのが現場での体感です。

 彼女は、

「すみません!実は同じ日に3軒お店を予約して1番安いレストランを利用したんです」
「安いところにしろって上の人から言われちゃってて」
「でも〇〇〇さん(私が勤めていたお店)は美味しかったのでまた行きます」

 と、弁明(?)しました。

◆泣きながらキャンセル料を支払いに来た新入社員


 彼女たちはコース料理+飲み放題の予約をしていました。50名分の食事が廃棄になったことなどを踏まえ

「キャンセル料はお料理代の分だけでも支払えませんか?」

 と、店長が伝えたところ、彼女は

「えぇっと……上の人に確認します」

 と、言って電話を切りました。

 どうせこのまま音信不通だよね〜、なんて思いながら過ごしていると、しばらくしてお店に新入社員の彼女が現れました。泣きはらした顔で私たちに頭を下げ

「ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ありません」

 と言ってATMの横に置かれている銀行の封筒に入ったお金を差し出しました。

「上の人に確認したところ……」

 と、彼女が話すことを要約すると、キャンセル料の支払い義務が発生したのは新人の落ち度である。よってキャンセル料は代表者である彼女が負担するべきである、ということを「上の人」に指示された、とのこと。

 店長は「こっちも商売なのでお金は受け取りますけど」と、浮かない顔です。

 余計なお世話ですけど、そんな会社辞めちゃってもいいんじゃないですか、と言いたくなりました。


配信元: 日刊SPA!

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