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忘年会シーズンに多発する「当日キャンセル客」に飲食店が困惑。予約した新入社員が泣きはらした顔で頭を下げにくるまで

忘年会シーズンに多発する「当日キャンセル客」に飲食店が困惑。予約した新入社員が泣きはらした顔で頭を下げにくるまで

◆キャンセルばかりしていると飲食店を利用できなくなるかもしれないよ


 飲食店を予約する際は、お店のキャンセルポリシーをきちんと確認しましょう。キャンセルポリシーとは、先ほどもチラッと解説しましたが「予約をキャンセルする際のルールを定めたもの」です。

 そして、キャンセル料が発生する場合はきちんとキャンセル料を支払いましょう。

 今回の爺さんのように「食ってない分は払えない」と言い張る方が少なくないので、キャンセル料を支払わなくちゃいけない理由も解説します。

 キャンセル料は

・食材の原価
・人件費
・機会損失(予約が入った時点で他の予約は断っています)

 などに対して支払われています。これを踏み倒されると飲食店はつぶれます。特に「機会損失」が飲食店にとっては痛い。

 なお、当日キャンセル・キャンセル料の踏み倒しを繰り返している個人、企業、団体等の情報は飲食店間で共有されることもしばしばです。これは大きな声では言えないのですが、悪質顧客の情報をシェアする「データベース」なんていうものも実在しています。

 迷惑行為を繰り返していると、いずれ多くの飲食店から「出禁」扱いされてしまうかもしれませんよ。

 そもそも、予約は「消費者契約の締結」とみなされており、キャンセルは契約の取り消しに該当します。お客様都合によるキャンセルは、お店の損害賠償請求権が発生しうる「債務不履行(契約で定められた義務を債務者が故意、または過失によって果たさないこと)」にあたります。

 簡単に言うと、めっちゃやばいです。よしましょう。

◆約束は守りましょう


 今回は、「ドタキャン客 VS 店長」のバトルの顛末をご紹介しました。

 忘年会・新年会の予約が増えるこのシーズンは、当日キャンセル・無断キャンセルも悲しいけれど急増します。キャンセルするな、とは言えません。色々なご事情があると思いますから。でもキャンセル料は支払いましょう。

 例えば、航空券のキャンセル料は、出発までの日数によって異なり、当然ですが出発が近いほど高額になりますよね。多くの場合、出発当日や出発時刻以降にキャンセルすると、運賃の100%がキャンセル料としてかかるか、払い戻しが一切できません。

 航空券のキャンセル料は、航空会社が得るはずであった利益を一方的にキャンセルすることへの「損害賠償」、もしくは「契約不履行」に対する対価として発生しています。

 飲食店のキャンセル料だって同じものであると考えてください。ていうか、されて嫌なことを人にするのはよしましょうよ。約束は守りましょうよ。そのくらい簡単なお話でもあります。以上。

<文/みずえちゃん>

【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989
配信元: 日刊SPA!

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