◆被害者5000人!? 数億円規模の事案か
![[なんちゃってAI詐欺]に注意せよ](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/12/1765242061439_t1c1fan0o8o.jpg?maxwidth=800)
なかでも10月に破綻したと囁かれている「VAC(Visionary AI Cinema)」での被害報告が増えている。
「映画や予告編を視聴してポチッと評価をするだけで、テザーという名称の仮想通貨が一日約1000円分稼げる“ポイ活AI副業”として今春以降、瞬く間に参加者が増えていきました」(経済誌記者)
仕組みはこうだ。参加者は、まず1万~3万円のテザーを任意の取引所で購入し、VAC側に送金する。サイト内で映画を見てレビューすると、入金額にもよるが、一日あたり数百~数千円を得ることができる。
また、知人を紹介すれば約10%の報酬がもらえるというシステムも。貸株のような制度もあり、100万円相当のテザーを預けると一日1%のリターンが約束されていた。
要するに、AI要素ゼロの古典的なポンジ・スキームだったのである。
◆利益を出金できてつい信用
![[なんちゃってAI詐欺]に注意せよ](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/12/1765242061439_4zrj3sfgb9j.jpg?maxwidth=800)
![[なんちゃってAI詐欺]に注意せよ](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/12/1765242061439_pgf879sciwi.jpg?maxwidth=800)
「3万円からスタートし、すぐに元手を回収、以降は毎月倍々で増えていきました。やることは『ダイハード』や『バットマン』などの映画を見て、レビューするだけ。感想を書く必要はなくポチポチと星で評価するだけです。最初は信用してなかったので、1か月後に出金したら、きちんと支払われた。6000円ほどの利益が出たので信用してしまい、ランクを上げようと100万円を入金してしまった。でも秋頃から、『更新料を払わないと継続不能』『15%の保証金を入れないと出金できない』などのアナウンスが相次ぎ、結果、出金できなくなった」
現在、Sさんによれば、約5000人の被害者がおり、被害額は数億円規模に上るという。なかには、17歳の高校生もいたというから驚きだ。
「その子は両親からVACを紹介され、家族で合計1000万円ほど投資したそうです。身分証明書は必要なく、電話番号と名前だけで誰でも登録できてしまう。初回の最低入金額は約1万円ですし、若年層の被害者も多いのではないでしょうか」(Sさん)

