立憲民主党の蓮舫参院議員が2025年11月27日にXで、前日の26日に行われた党首討論での高市早苗首相の台湾有事をめぐる発言についての説明を批判した。

「真摯な議論で前に進める政治を」
高市首相は11月7日の衆院予算委員会で、立憲民主党の岡田克也衆院議員から「どういう場合に存立危機事態になるというふうにお考えだったんですか」と質問を受け、台湾有事を念頭に置いた上で「武力攻撃が発生したら、これは存立危機事態に当たる可能性が高い」と答弁した。
その後、11月26日の党首討論では、立憲民主党の野田佳彦代表からこの答弁の真意について質問され、高市首相は「政府のこれまでの答弁をただもう一度、もう一度と繰り返すだけでは、場合によってはこれは予算委員会を止められてしまう可能性もある」とした上で、「具体的な事例を挙げて聞かれましたので、その範囲で私は誠実にお答えをしたつもりでございます」と説明していた。
高市首相のこの発言について、蓮舫議員はXで、「『これまでの答弁を繰り返すだけでは』『委員会が止まってしまうから』」「歴代総理が踏み込まなかった台湾有事の領域にまで答弁した理由として、高市総理が述べられた言葉です」と紹介した。
蓮舫議員は、「その瞬間、議場がざわつきました。外交の微妙な均衡を揺るがしかねない発言の理由に、です」と当時の様子について明かした。
蓮舫議員は、「これはあまりにも国益を損ねる判断ではないでしょうか」と苦言を呈しつつ、高市首相に「誠実な答弁を」「真摯な議論で前に進める政治を行っていきたいと改めて思います」とつづっていた。
このポストに蓮舫議員の元には、「本当のこと言うと怒るし、本当のこと言わなくても怒る」「何が原因で『委員会が止まってしまう』と言われたのか考える気もないんだろうなあ」という声が集まっていた。