今週のテーマは「ケンカもなくワガママも言わなかったのに、彼氏から交際半年で突然振られた理由は?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:仕事が忙しい彼氏と上手に付き合うには?労いの言葉だけでは不十分、男が求めているのは…
最初に愛に会った時、なんて可愛い子なんだろうと思った。だから彼氏がいても関係なかったし、積極的に攻めたつもりだ。
その結果、愛と交際できることになった。
でも交際してしばらくして、違和感に気がついた。
最初の3ヶ月は、我慢していたつもりだ。
しかし半年も経つ頃、そろそろ限界に達してきた。
「愛ちゃん…。ごめん、やっぱり僕たち違うと思うんだ」
完全に、嫌いになったわけではない。しかし実際に交際してみるとあまりにもイメージと違ったのだ。その結果、このまま交際を続けていくのは難しいと判断した。
A1:全部任され過ぎて、多少面倒だなと思っていた。
僕より3歳年上の33歳で、事務職をしているという愛と出会ったのは、知人の誕生日会だった。肩くらいの長さの髪型にはっきりとした顔立ちの美人で、僕は一目見た時から夢中になった。
「すっごいタイプです」
思わず、そう言ってしまったほどだ。
「でも、私彼氏いるんで…」
「ですよね…でも俺、愛さんのこと諦めません」
当時、愛には彼氏がいたが、別れを考えていると言っていたので、僕はグイグイ押した。
押しが効いたのか、しばらくすると愛の方から「別れた」と連絡があり、僕たちは付き合うことになった。
「博之くん、よろしくね」
「マジっすか!絶対、大切にします」
この時は、本当にそう思っていた。
しかし交際してからしばらくして、僕はあることに気がついた。
お互い何となく週末はデートをし、僕の家に泊まることが定番になっていたので、僕は日中に何がしたいか、愛に聞いてみた。
「愛ちゃん、どこか行きたいところある?」
「どこでもいいなぁ。ヒロ君的には?どこかある?」
「買い物に行きたいかも」
「それなら、ちょうど観たい映画があって。ヒルズでやっていたはず」
「何ていうタイトル?」
愛がタイトルを言ったので、僕はその場でパパッと検索をしてみる。すぐにヒットし、その場でチケットを取り、映画を観に行った僕たち。
この流れまでは良かった。だが映画を観終わって外へ出た時に、「あれ?」と思うことがあった。
「あ〜面白かった。ヒロ君、晩御飯どうする?」
時計を見ると、もう19時を過ぎている。お腹も空いたので、そろそろご飯にしたいなと思っていたタイミングだった。
「ヒロ君、せっかくだし近くで食べてから帰らない?」
愛からの提案に、もちろんYESだった僕。
「うん、そうしようか。愛ちゃん、何か食べたい物ある?」
「なんだろう…何でもいいな」
「お肉、お魚。和食系、中華系…」
「焼肉はパス、かな」
愛からの提案が特になかったので、僕も一生懸命考える。
「了解。じゃあ和食にしようか」
「ヒロ君、近くでいいお店、知ってる?」
「どこかあったかな…。探してみる」
探すのは構わない。しかし「〇〇はパス」と言う以外、特に提案もなく、そしてそこから何も動かない愛。
― え?一緒に探すとか、しないんだ。
一応デートだし、男性がリードしなければならないのかもしれない。店も、最初から手配していた方が良かったのだろう。
でも何だかすっきりしない気持ちを抱えたまま、僕はその日のご飯を食べることになった。
A2:全部任せっきりで、主体性がなくて面白みがない。
別に、何か大きなキッカケがあったわけではない。ただなんとなく、モヤモヤが続いていただけのこと。
そう思っていたタイミングで、僕の仕事が忙しくなってしまい、週末のデートが難しくなってしまった。
― 博之:愛ちゃんごめん!今週末の買い物、一緒に行くのちょっと難しいかも…。家でゆっくり休みたくて。
前回会った時、愛が「家の電球が切れた」と言っていたので、「じゃあ次、一緒に買いに行こうね」と約束をしていた。申し訳ないなと思って早めに連絡をしたのだけれど、愛からの返信を見て、僕はふと思った。
― 愛:ヒロ君、お疲れさま。電球は、また次の時でいいから、まずはゆっくり休んでね。
「電球って、そんなに買いに行くの大変だっけ…?」
電球が取り付けられないのは、女性だからもしかしたら身長が足りなくて難しいのかもしれない。
でも今時、電球なんてよっぽど特殊な物でない限り、ネットでもコンビニでも買える。
― そんなことも一人でできないの?
そう思ってしまった。
そして久しぶりに会えた日のこと。あまりにも疲れが溜まり、週末は僕の家で、二人でゴロゴロしながら過ごしていた。
「あ〜疲れた」
そう言うと、色々と労いの言葉をかけてくれる愛。
「お疲れさま。忙しかったんだね」
「そうなんだよ。ごめんね、ほったらかしにして」
「それはいいよ、全然。気にしないで」
ワガママも言わないし、いたわってくれる。しかし僕に合わせてばかりで申し訳なく思い、僕は愛に提案をしてみた。
「久しぶりに会えたし、愛ちゃんがやりたいことをしよう」
「私は特にしたいこととかないし、ヒロ君の好きなことしようよ。久しぶりの休みでしょ?」
それは有難い。
でも逆に、疲れている時にはその“何でもいいよ”はちょっと重くてしんどい。
「うーん…。外は天気悪いし、出かけるのも微妙だもんね。家で何か観ながら、ダラダラするのはどう?」
「いいね、そうしよう!」
そして、僕の言ったことに対してほぼ100%「YES」という愛。
それだけではない。
「お酒飲みたくなってきたな〜。ビールでも買いに行こうかな」
家でデリバリーで取ったピザを片手に映画を観ていると、お酒が飲みたくなってきた。しかしそれに対する愛の反応に、僕のモヤモヤはピークに達してしまった。
「いいね。じゃあ私の分も、何かついでに買ってきて」
― そこは一緒に買いに行かないんだ。
「何がいい?」
「何でもいい。適当に何かお願いします」
愛は、自分の意思がない。
それだけではない。まったく主体性がない上に、動かない。自分から動くことがないし、周りに全部任せっきり。
きっと勝手に周りが動いてくれると思っているのだろう。
そこに感謝もないし、当然のことのように全部僕に任せてくる愛が、段々と面倒になってきた。
「愛ちゃん、本当にどこにも出かけなくていいの?」
気がつけば、週末ずっと家に引きこもっている愛。
「うん。私は、こうしているだけでも十分楽しいから」
「そうなんだ。だったら良いのだけれど」
いるだけでこちらも気を使うし、勝手に好きなことをしてくれている、くらいのテンションの方が助かる。
全部僕におんぶに抱っこだと、とても疲れるし、一緒にいて何も楽しくない。
― なんか…つまらないし、若干負担だな。
そう思い、僕は別れることにした。
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▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
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